第15話『ユニーの正体は、宇宙の守護者!? そして現れる、第二の迷子』
銀河最大の迷子・ユニーを無事に保護したアストラたち。
しかし、ユニーの“謎の鱗片”から発見されたのは、
古代銀河文明が記録した未解読の紋章。
そして現れる、**もう一匹の迷子(?)**とは――!
《レッドバンシー号》医療室。
ユニーの鱗片サンプルが、光を帯びながら浮かんでいた。
「これ、ただの装甲じゃないぞ……」
リアムが顕微スキャナを覗き込む。
「鱗の中に、高密度の記憶構造体がある。暗号化された……記録媒体だな」
セレナがスクリーンに解析映像を映し出す。
「この文字、古代タウル文明の記号に似てる。
直訳すると……“ユ=ノア=クレイド”。“守護する存在の血族”」
ロック:「は?」
メロラ:「つまり、ユニーって実は宇宙の守護者の末裔的なやつ!?」
「いやちょっと待って、そんなビジュアルで!?
見た目はぽよぽよ系なのに、実は伝説級ってやつかよ!!」
アストラが真顔で言った。
「やっぱり拾って正解だったな……!」
ルミナが笑ってうなずく。
「これってつまり、ユニーは“銀河を見守るために生まれた存在”ってことだよね。
……その割に、めちゃくちゃ迷子だったけど」
「方向音痴だったんだよ、たぶん」
* * *
と、その時――通信ブリッジが点滅した。
「おっ、誰かからメールだぞ?」
ロックが確認する。
「えーっと……件名:“うちの妹が迷子なんです!!”
送信者名:ドラグ=クレイド(ユニーの兄)……ってドラゴンかーい!!!」
ルミナ:「迷子が迷子を呼んだ……」
メロラ:「次は兄ドラゴンのお迎えクエストか……銀河、マジで平和すぎて逆に大変!」
アストラは立ち上がる。
「よし、出動だ! 次は“妹を探す迷子の兄”を、探しに行くぞ!」
「いや、それもう“迷子の連鎖”じゃん!!」
* * *
その数時間後、アストラたちはまたもステーションからパトロール艇を借りて、
“兄ドラゴン”が最後に目撃された座標へと向かっていた。
「目標、前方の惑星帯に潜伏中。……って、あれ、隕石群が吹っ飛んだ!?」
現れたのは――漆黒の鱗を持つ、
まるで戦闘艦のような姿の超巨大個体。
ドラグ=クレイド:「む……この波動……妹か? 妹なのか!?」
アストラ(マイクON):「落ち着け兄貴!! 妹は元気だ! でも今、お前が暴れると小惑星帯が壊滅するぞ!!」
クレイド:「ああすまん! つい心配で全方位ビーム出してしまった……!」
ルミナ:「お兄ちゃんの愛、重すぎるよ!!」
* * *
その後、《レッドバンシー号》に帰還したクレイドとユニーは、
ドラゴン的にベタベタな再会を果たし――艦内の隔壁を二枚ほど破壊した。
「妹よおおおおお!!!」(バキィィン!)
「むぅぅうぅ〜♡♡」(ぐしゃあ!)
アストラ:「修理費がまたかさむぅぅぅぅ!!」
伝説の“迷子姉弟”、宇宙で感動(?)の再会!
まさかの古代守護者設定が発覚したユニーの素性、
そして巻き起こる“迷子拡大事件”の連鎖は止まらない――!
次回・第16話:
『伝説の兄妹は旅に出る!? ドラゴン便で銀河郵便』
宇宙の平和を見守るため、兄妹ドラゴンが“手紙の配達屋”を始める!?
ほのぼの宇宙配達回、開幕!




