第13話『英雄解散!? 平和になったので宇宙でバイト始めました』
壮絶な戦いの末、七英雄は《エオステラ・システム》をぶっ壊し、銀河を救った!
……で、世界が平和になってしまった結果、みんなめちゃくちゃヒマになったのである。
今、彼らの“第二の人生”が、銀河の片隅で始まる――!
《レッドバンシー号》艦内、ラウンジスペース。
みんな、ひどく退屈そうだった。
「なあ……平和って、こう……いいものなんだけどさ」
アストラがふんぞり返りながら言った。
「刺激がねぇ!」
「贅沢な文句言うな!」
ロックがチューブタイプのアイスを吸いながら突っ込む。
「でも正直、ヒーローって肩書き、今どこも必要としてなくね?」
「そりゃ、平和になったんだから当然だろ」
グリーヴァが新聞(紙!)を読みながらつぶやく。
「賞金首も絶滅、戦争も終結。もはや宇宙の警察も仕事が暇すぎて卓球大会開いてるレベルだ」
「……で、みんなは今、何して暮らしてんの?」
すると、口々に意外な“現在の職業”が語られる。
セレナ:宇宙カフェの接客担当(※制服がメイド風で妙に似合う)
リアム:宇宙予備校の講師(※なぜか女子生徒から異様に人気)
グリーヴァ:高級旅館の用心棒(※でも一日3時間しか働いてない)
メロラ:ギャラクシーシネマでポップコーン担当(※変な映画を毎回解説付きで布教)
ルミナ:王宮から“バカンス延長命令”を受けて今も放浪中(※実質ニート)
ロック:宇宙ペット探偵(※すでに17匹の猫型エイリアンに懐かれてる)
アストラ:「お、おい、俺だけ何もやってないじゃん……」
セレナ(無表情で微笑みながら)
「キャプテンには、“会計係”という立派な職務があるわ」
「それ、ただのレシート整理じゃねぇか!!!」
* * *
そんなある日、ルミナがふらっとブリッジにやってきて、こう言った。
「そういえば……わたし、政略結婚させられる予定だったのを断って家出してたの、覚えてる?」
アストラたち:「え、今さら!?」
「でもほら、今は英雄だし。王宮的にも“功績あるからいいか”ってことで、
代わりに“恋愛結婚ならOK”って言われたの」
「へえー……それで?」
「でね、私、アストラさんと結婚したいなって♡」
「」
(沈黙)
(バァンッ!!)(←アストラ、紅茶吹いた)
「ちょっと待て待て待て!! 今完全に“おまけイベント”みたいなノリで重大な話出たぞ!!?」
ルミナはニッコリと微笑みながら、
《レッドバンシー号》の居住区に「夫婦部屋」なるものを勝手に作り始めた。
「ちょ、これどうすんだ俺ぇぇぇ!!」
セレナ(小声)「あの部屋、わたしが設計図書いたのよ」
「お前もグルかああああ!!!」
平和になったらバイト三昧!
かつての英雄たちが宇宙の片隅で織りなす、ギャグと混沌の新生活!
でもまだまだ、事件の種は転がってる――
次回はあの“迷子の宇宙龍”が帰ってくる!?
次回・第14話:
『銀河最大の迷子、宇宙龍(ドラグ=ユニカ)を捕まえろ!』
ヒーロー(元)の面々が、バイト中に遭遇したのは銀河最大級のペット!?
ドタバタとバカ騒ぎが巻き起こる!




