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過去に遺物

どうしてガゼルが立ち上がったのか?


それは、誰にもわからない。

ただ、セイクリット公国を見捨てようとした陛下

にはきっと理解できないだろう。


「もし、もしよ、シグルドがセイクリットへ行っ

 ていたら、未来は変わっていたかしら?」

「変わらないわ。だって、初めは、シグルドが行

 くんですもの。途中で変わり果てた都市をみて

 引き返してしまうの。それを知った、ガゼルが

 代わりに行くのよね」

「でも、どうしてガゼルが行くのかしら?」


確かに疑問だった。

カストラール帝国の騎士なのだから、他国の民な

ど護る必要はない。


もう手遅れなのにどうして……。


「あぁ〜、それは今回のエピソードで出てきた部

 分ね。確か、ガゼルの母親がセイクリット公国

 の出身だとか。それと……、確か救援の要請が

 届くのよね〜、それで居てもたってもいられな

 かったってなるはずよ?」

「……そう言う事なのね……」


ガゼルが動く原動力になるのは、かつての母親だ

ったとは……。


追加のパッチで新情報が出て来るなんて、あんま

りだと嘆きたかった。


ガゼルのことならなんでも知っておきたかった。


「よし、そのタイミングでついていくわ」

「それなら、これを持って行って」

「これは?」


マリアが取り出したのは小さな石だった。


なんの変哲もない石に見えるが、神物をはめた

方の手で触ると、光輝き神物と一体化してしま

った。


「これは一体…」

「神物も手に入れたのね。なら、問題ないわ」

「聖女の神聖力?」

「正解!神物は神の力、貴方の持っているのは回復

 の力。そして、さっきのは神聖力。これを全部合

 わせもつと、最強じゃない?」

「そうね……マリアは行かないの?」

「う〜ん、それは無理かな…だって神物は二つしか

 ないのよ?神物を持っていない人が近づけば…」

「それは、騎士団も?」

「勿論よ。だから、最後に山の中腹にある洞窟に入

 って無事に出て来れるのは神物を持った二人だけ 

 よ!」


マリアの言う通りなら、二人で戦って無事戻れると

言う事だった。


でも、私戦いは無理よ?

だって、ボーガンですらまともに的に当てられない

もの……。


どれだけ練習しても、戦いには参加できるほどには

上達しなかった。


そんな自分がガゼルと一緒にいてお荷物にならない

か心配でならなかった。


マリアの言葉通りなら、建国祭の後にシグルドが旅

立つ。

そして逃げ帰るように帰って来るのが2週間後とな

るのだという。


それまでにティターニアがやれる事といえば……。


陛下のところにあった剣を模した剣を多く作って

騎士団員全員に持たせる事だった。



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