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お詫びの品

ティータイムを終えて、街まで降りてきた。

港の側まで来ると船の大きさに圧巻というしかな

かった。


大きさもなる事ながら、豪華さは近くで見てもわ

かるほどに立派だった。


ちょうど中から出てくる青年と目が合った気がし

た。


その青年はイクシルート卿を見かけると手を振っ

てこちらへと歩いてきた。


「久しぶりですね?そちらの美しいお嬢さんは?

 まさか……そうか!やっと嫁さんを貰う気にな

 ったのか!それはめでたいな!」

「違うっ……この方はカストラール帝国の第一皇

 女で、今日はうちの事業に融資してくれるとな

 って、ここまで来てくださったんだ」


女たらしで有名なイクシルートらしくない言葉だ

った。


やはり、自分の身分をわきまえているのだろう。


レオナルドもなかなかに色男だった。

褐色肌に健康的な筋肉。

貴族達とは全く違った魅力があった。


「へぇ〜。皇女様って事は男狂いのあのティター

 ニア皇女かい?」

「レオ!その言い方は……」


不遜な言い方に、レオナルドの喉元に剣先があて

がわれたのだった。


それは護衛のガゼルが抜いた剣である事を知ると

全く悪気はないとでもいうように笑って謝罪して

きた。


「悪かった……護衛騎士の皆さんは血の気が多い

 ようだね」

「レオ、その言い方はやめろ。彼らは自分の主人

 を悪く言うのを許さないよ。それに、俺もね」

「へぇ〜、意外……噂はあくまで噂ってわけか…」


イクシルートの顔を見ながらそう付け加えたのだ

った。


悪くいった謝罪とばかりに、積荷の一つをティタ

ーニアへと渡してきた。


安全を見る為に先にビオーナが中身を開けてみる。

それは真珠を使った化粧品だった。


肌を白く保ち、潤いと保湿にいいと有名な化粧品

だった。


「凄いです、これは最近王都でもなかなか手に入

 らない物なんですよ!」

「そう、ありがとう。ありがたくいただくわ」

「それはどーも。これからもご贔屓に」


そういえば最近王都で流行り始めた物だと聞いた

事がある。

デボラとラジーナもこぞって買い求めていたっけ。


確か、一気に流行っていくのよね……。


貴族社会で女性の買い物は一番金がかかると言わ

れている。

ドレス、装飾品、バッグなど、人より新しい物。

より、自分を豪華に見せる物を次々に買っていく

のだ。


その中には化粧品も含まれていた。


日に焼けた褐色の肌は男性なら逞しく健康的で

いいかもしれないが、女性にとって日焼けとは

見苦しいとされていた。


真っ白な肌に真珠のようなきめ細かい事が一番

美しい基準とされていたのだ。


もちろんティターニアとて例外ではなかった。

目新しいものには飛びつくし、買い漁っていた

らしい。


だから、今回もらった物も、過去のティターニア

がどうにか手に入れていたものの一つだった。


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