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アルベルトの想い

シグルドが騎士団に任命されたのはその2年後の事

だった。


見習い騎士として入団し、安全で、貴族の子弟ばか

りで構成されている白の騎士団に配属が決まった。


その日に、ティターニアと顔を合わせることとなっ

た。


相変わらず、金髪の髪と金の瞳を持つ美しい女性に

育っていた。


ただ性格は変わらず、前のままだった。

いや、前よりも悪化している気さえしたのだった。


「あいつのお守りは大変だろう?」

「いえ……」

「最近はどうだ?お父様も困ってるだろうな…、あ

 いつの性格上、謝る事や、自分の気に入らない事

 は絶対にしない主義だからな〜」

「そう……ですね」


暗い顔もシグルドを見て、アルベルトは不思議そう

な顔で見返して来た。


「ティターニアとうまく行ってないのか?」

「そもそも、俺は皇女様とは……」

「そうだったな。苦手だったもんな〜、でも、あい

 つが一途になれるのもシグルド、お前だけなんだ

 ぞ?」


噂は聞いているが、まさか完全にその気がないとは

思ってはいなかったのだろう。


いつもシグルドに押し付けていただけに、アルベル

トとしても心苦しいところはあるようだった。


「どうしてもティターニアは嫌か?」

「嫌です」

「そうはっきり言われると…こちらも無理は言えん

 な……、分かった。俺からもティターニアにはそ

 う言っておこう」

「いえ……はい…」


しかし。シグルドの返事が前と変わらず否定的だ

ったが、少し戸惑いが混じっている気がした。


アルベルトはその場をはなれると、ティターニア

を探した。


だが、大きい会場であっても、ティターニアほど

見目美しい者は早々いないので、探すのは簡単だ

と思われたはずだったが、なかなか見つからなか

った。


疲れるとバルコニーへと出る。


「あいつは一体何をやってるんだ…好きならしっ

 かり落とせよ」


アルベルトにはティターニアの心など、全く理解

できなかった。


身分も権力もあって、ただ付き纏って、心を確か

めるなど、無駄だと思うからだった。


一言、命令すればいいのだ。


ただそれだけで、好きな男を手に入れれる立場に

いるのだ。

なのに回りくどい事を……。


「ん?あれは……」


バルコニーから見える場所に一人のレディがいた。

来ていたドレスから、遠目でも分かる。

ティターニアが着ていた物と酷似している。


「なぜあんなところに?」


アルベルトはすぐに会場を飛び出ると向かった。


さっきティターニアを見た場所に来たが、妹の姿

はどこにもない。


「見間違い……か?」


それでも、パーティーにいるはずのレディ達がこ

んな誰もいない場所に行くはずはなかった。




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