表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/115

不安感

インテルズ川の奥に方まできていた。


川の奥地には大きな滝があり、それを抜けるとい

くつもの洞窟がぽっかり空いている。


そこを根城にしているのがグリズリーと言う魔物

だった。


体調は2メートルほどで、大きな爪と牙、硬い体

毛に覆われている。


いわゆる熊の大きい奴である。


一体ならどうと言う事はない。

だが、もし群れだとなると、調査団を庇いながら

の戦闘は実に厳しいものとなる。


その為、あらかじめ離れた場所に荷馬車を置き、

騎士団だけで先に安全を確保する必要があった。


だが、護衛は数人置いておかねばならない。


一番人数の少ない騎士団である、ガゼル率いる

黒の騎士団は、少し荒っぽい人間が多い。


と言っても、最近ではティターニア皇女とは仲

良くしているせいか、自分が護衛をすると言い

出すしまつで、かっこいいところを見せたいと

言う人まで出てきたくらいだった。


「もういい、オルフェン、ビオーナ、お前ら残

 れ、あとは俺につづけ!」


ガゼルが言うと、誰からも反論の声は上がらな

かった。


グリズリーの巣穴は10を超えている。

それを今から全部潰すと言っているのだった。


シグルドだったら魔法を巣穴にぶっ放して生き

埋めにすると言うだろうけど、ガゼルは違う。

魔法など使えないのだ。


真っ向から戦って倒すしかないのだ。


「待って、どれだけいるか分からないのよ?」

「分かってる。安全になったら呼びに来るから

 ここでみんなと一緒にいるんだ。いいな?」

「なら……私も一緒に……」

「それはダメだ!訓練もしていない人間を連れ

 ては行けない」


ガゼルはハッキリと言うと、ティターニアを置

いて行ってしまった。


分かってはいた事だった。

この調査は危険が伴うという事を。


そして、この先祭壇で起こる事も、一つ間違え

れば、必ず一人は死んでしまうかもしれない事

でもあった。


ぎゅっと手を握りしめると、何もできない自分

に苛立ちを募らせた。


「大丈夫ですよ。団長は強いですから」


横で、ビオーナがティターニアに寄り添うよう

にして立つと、何度も大丈夫だと言ったのだっ

た。


暫く待つ事、数時間。


今、どうなっているのだろう?

長いようで、実はまだそんなに経っていなかっ

たりするのだろうか?


いや…そんなはずはない。


上まできていた太陽が、もう反対側に傾き始め

ていたからだった。


「遅いですね……」


ティターニアがつぶやくと、調査団の連中は

ゴソゴソと機械の調整を行なっており、そち

らに夢中だったようで、時間が経つのを忘れ

ているようだった。


騎士団を心配しているのはティターニアと、

同じ騎士のオルフェンとビオーナだけだろう。


すると、奥からガサガサっと音がして、緊張

が走った。


オルフェンは剣に手をかけると、身構えた。


「こっちは問題ないか?」

「ガゼル団長!」


オルフェンはガゼルを見つけると、ホッとし

たのか息を吐くと緊張を緩めた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ