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これからの展開

結局考えは分かれてしまい、結論は出ぬまま次へ

と持ち越しとなった。


本当なら、村で助けられなかった遺体をガゼルは

騎士団全員で埋葬して供養するまで帰ってこない

はずだった。


だから、重要な参考資料や、データを持ち帰った

今は全く別のルートと言ってもいい。


本来は助からなかった村人と、数名の騎士団員が

犠牲になったとあったはずだったのだ。


「これで、少しは変わったかしら……」


最後には死地に向かうガゼルを誰も引き止める事

もなく、数名の騎士団員を連れて戻らなかった。

となるはずだ。


そのおかげか、影の尖兵は消えて平穏が訪れるの

がだ、そうなってもらっては困るのだ。


せっかく推しに会えて、これからというのに…。

わざわざ死なせてなるものか!


ティターニアはゲームでの使用を思い出そうと部

屋に閉じ籠ると必死で考えを巡らせたのだった。


「そうだわ!確か、古代の神物を手に入れるのよ」


ぽんっと手を叩くと、紙にメモっていく。

それは、白の騎士団が見つけるもので、シグルド

が最後持っていたはずだった。


「あれは確か途中で入手したアイテムだったわね」


ゲームだった頃の記憶を思い出そうとして煮詰まっ

ていく。

あんなに何度も繰り返しやったはずなのに、この世

界に来てから、次第に忘れかけて行っている気がす

る。


もし、自分が自分でなくなったのなら……。


それだけは絶対に嫌だった。


本物のティターニア皇女はシグルド・ヴォルフに

執着していた。

でも、今のティターニア皇女はガゼル・トートが

好きなのだ。


大好きで仕方がないのだ。


あんな誰にでも手を差し出すようなスケコマシの

どこがいいのか?


「絶対にあんな奴を好きになんてならないわ」


確かにゲームでも顔だけはよかった。

だが、性格は最悪で、結局は人の手柄をも全部

自分の手柄として報告してのし上がった上に、

古代の神物を持っていながら、最後でガゼルを

犠牲にして自分は王族の仲間入りする。


最後は嫌々ながら皇女と結婚して皇太子を差し

置いて皇帝となるのだが……、その後。

主人公が忘れられず、そのまま駆け落ちまがい

の事をする。


そして現皇帝陛下が亡くなった時にティターニ

ア皇女を幽閉し主人公を皇妃に据えた。


あろう事か、主人公は平民であったがシグルド

ルートを辿ると王妃になる事になるのだ。


事によっては主人公に手を出したティターニア

はシグルドによって切り捨てられる結末もあっ

たはずだった。


「これだけは絶対に阻止しないと……」


シグルド絶対主義だったからこそ、シグルドに

付きまとう女を全員排除しようとしたのだった。

ティターニア皇女は、あまりにも狂気過ぎる。


だが、今は違う。

シグルドが誰と付き合おうと、知った事ではない。

むしろ、大歓迎なくらいだった。


平民でも功績を立てれば爵位が貰える。

そうなればティターニア皇女との未来もあり得る

事だったからだ。


必死にこれからの展開を思い出しながらノートへ

と書き綴っていくのだった。

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