真実と報告 2
黒の騎士団が王都に到着した頃、村ではやっと目
を覚ました皇女がガゼルと二人っきりでいる事に
驚愕と感動を覚えていた。
「んっ……ここは?」
ティターニアが目を覚ましてすぐに目に入ったの
は古びた木造の天井。
外では騒がしく子供達の声が聞こえていた。
部屋は静かで誰も居ないようだった。
そんな時、ガチャっとドアが開いて入ってくる人
物が居たのだった。
「ティターニア皇女様……目が覚めましたか?」
一番最初に見た顔が、ガゼルだったので、とても
動揺したのは言うまでもない。
化粧もしてないし、寝起きで顔を見られるなど、
恥ずかしくて仕方がなかった。
「きゃっ!」
「すいません……えーっと、ここに水を置いてお
くので……」
「はいっ…あの、後で何があったか聞いてもよろ
しいですか?」
「分かりました。下にいるので声をかけてくださ
い」
すぐに戻って行くガゼルを見て、ティターニアは
顔を真っ赤にしていた。
「寝起き……見られたかしら……いやっぁ、寝癖
ついてなかったかしら?涎の後なんかついてな
いわよね?………//////」
推しに寝起きを見られるなんて、これほど恥ずか
しい事はなかったのだった。
ガゼルの代わりに来たのはビオーナだった。
女騎士は珍しいのですぐに顔を覚えた。
他の騎士団にも数人はいるので、そのうち会って
みたいと思っている。
「皇女様。良かったです!!うちの団長、すっご
く心配してたんですよ〜。ずっとつきっきりで
看病していたんですよ〜」
「ガゼル・トート卿が?」
「はい」
「二人っきりで?」
「はい」
「………///////」
「やっぱり皇女様は、うちの団長の魅力に気がつ
いたんですね?」
「え…えぇ……そうですね……」
いきなり捲し立てるように言い出すビオーナは黒
の騎士団員だ。
傭兵崩れと言われる黒の騎士団にいながらも、誰
にも負けない俊敏な動きに、男まさりの体力。
なんと言っても、元傭兵だったのが大きい。
そして、同じ傭兵出身のガゼルの事を良く知って
いるようだった。
「ガゼル団長との付き合いは長いのですか?」
「はい…女性慣れしていないので、仏頂面ですが
実際はただ照れているだけだとか!」
「分かるわ。いつも笑わないし、言い方も冷たい
けど、しっかり助けてくれるし、頼りになるわ」
「でしょ?うちの団長、オススメですよ!」
ふと、顔を合わせると、笑い出す。
「やだわ、なんだか商品みたいだわ」
「えへへ、皇女様ってもっと話にくい人だと思っ
てたけど、すっごくいい人でよかった。まるで
友人みたいだわ〜、あ……これって失礼なのか
しら?」
「気にしないから大丈夫よ?私もビオーナのよう
な友人がいると嬉しいわ」
こうして、話が盛り上がると、なかなか下には降
りて来なかったのだった。
一階ではガゼルとオルフェンが上で聞こえる声に
耳を傾けながら待っていたのだった。




