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8話

どうもお待たせしました。この作品では冒険物を増やして行きたいと思っております。

宿屋から歩いて5分ほどのところにまた森林がある。


エルフ族の性がなのか、ミスリーさんは探索をしたいと言う。


「ミスリーさんは初めて行くの?」


「ルンクミスリッドの森ですね。いえ。私たちの村から一番近い村なのですが、実は行くのが初めてなんです。」


「そうなんだね。森の探索か。学生の時以来かな。」


「シンさんの故郷には森がなかったのですか?」


「そうなんだ。実は町を見渡しても木が数えるほどしかない所だったから。」


「まあ。なんて事なの。お気の毒に。大丈夫です。これからたくさん緑に囲まれて、癒されましょう。」


「ごめんね!? 気を使わせてちゃったかな? でも元いたところそりゃあ空気は悪かったけれど、仕事へ行くのも本当に少しの時間で行けるし、不自由はしてなかったですよ?」


「でも、緑がないと生き物は生きていけないんですよ!? さあ行きますよ!」


おれの手を引き雑貨屋へ引っ張って行った。


「良いですか。シンさん。ポーションを12個と癒し草と後は収集ボックスと狩猟用のナイフ後はこれとこれ。大体こんな感じですね。」


「すごくと頼りになる。すごいねミスリーさん!」


「べ、別に。私は誇り高きエルフ族ですからね。こんくらいは出来ても、当然というか。」


「はいはい。」


「あ、あれ。今一瞬鼻で笑いましたね!?」


「ちょっと待って。誤解だよ? NEMESSISネメシスさんは何か必要ですか?」


「当機の動力源は水である。エネルギーが必要かという意味であれば・・・。回答。いらない。」


すーん。なるほど。


「分かりました。でしたら、その手を放してくれると嬉しいのですが。」


ギギギ・・・。


おれは何やら不審な機械の前で捕まってた。不思議な発光をしているその物体は神秘的なオーラを纏っており・・・。


だが、聞かなくても分かる。こいつは高い。


「この機械が欲しいんですか?」


「イエス。はい。とても。」


そう言って可愛く頬を染めて見せた。


「分かった。あの店主マスター、これはいくらですか?」


「おや。たくさん買ってくれてどうも。お客さんもお目が高いですなあ。50万ゼニーだ。だが、今仕入れ時でなあ。私も高級品をこのまま店に眠らせていくよりも金を動かしたいってとこなのよ。良かったらお安くしても良いですよ。」


「なるほど。どれくらいまで頑張れますか?」


「そうですねえ。まけにまけて48万、いいえ。45万まででしたら行けますよ。」


なるほど。高い。この世界の通貨にまだ疎いおれでも分かる。


その値段は元の世界のプッチのバックのそれである。もちろんそんな大金をおれが持っているはずもない。


だから。今出来るのは情報収集である。


「この機械はどういった性能なのでしょうか?」


「ああ。これは。大昔の古代文明おそらくはドワーフノヨロイ帝国の産物かもしれない。ちなみに私は”鑑定”が使えるのだが、あまり詳しくは分からんのだ。魔法分析疎外プロテクトがかかっていてな。おそらくはこの世のエネルギーを特定の領域で完全制御できるはずなのだが、ブースターが足りないのだ。つまりこれはその高性能の機械の片割れというわけで、おそらくは同じようなものがどこかにあるはずなのだ。」


「そうなんですねえ。(いや分からん)」


店主マスターこれは、とう、ごほんっ。私が買う。値段は50万ゼニーでだ! なんならもっと高くても構わない。だから。売らないで欲しい。」


「分かりやしたぜ。でもそう長くは待てませんぜ。そうさね。1ヶ月だけ。必ず買ってくださいよ!?」


「当然。」


【討伐費用の荒稼ぎを推奨】


店主マスターは聞きなれない音声を目の当たりにし、きょろきょろと不思議そうに探していた。


店を出たあと、おれたちはまず当初の予定通り森へ向かった。


一緒に行動しながら、おれたちは薬草の収集を始める。恐るべきスピードで。


「収集を開始する。ミスリーさんの言う・・・。うっぷ。」


「お姉ちゃんって読んで? ねえネメシスちゃん?」


ぎゅっとされておろおろしているNEMESSISネメシス可愛い。おれは少しこの2人の絡みが好きになってきていた。


「承諾。ミスリーお姉ちゃんの言う特徴に合致した植物を発見。20m以内に5房。」


すげえな近未来テクノロジー。


「ダメですよ? 今日はシンさんに森の生態と特徴を教えるの兼ねているんです! 楽させちゃダメなんですからね? でもこの娘可愛い~。」


ぎゅううっと抱きついていた。


なるほど。おれを鍛えてくれるのか? 頼んでないのですが。でも親切な提案を断っては男が廃るよね?


「エルフ族はですね。体調を崩した時には最愛の人に薬草を採って来て愛を込めて回復薬をあげて看病するんです。」


「という事は・・・!? おれが最愛の人になるわけですね!? いやあ~照れる。」


「いえ。」


「今何と!?」


「冗談です。」


「ああ。びっくりしましたよ。だってそうなると君が愛がない駆け落ちをしようとしていたのですから。」


「・・・。その考えは概ね正しいです。私はあなたの事は嫌いではないですけど。ただ信頼できるなあとは思っています。あ、そこの緑の薬草あと3束欲しいです。そうそう根っこは残して下さいね。葉だけで良いですから。」


「・・・。」


うぬぼれてました。すみませんでした。異世界に来てから、エルフと駆け落ちなんて自分にはもったいない幸運だと思っていたんです。はい。


「それに、シンさんチョロそうですし。私もシンさんに毎日愛を告げられたら多分好きになりますよ?」


なるほどなあ。彼女の考え方おれは好きだ。


「ずっとくっついてたら好きになりますよ! きっと! 私はネメシスちゃんの事は既に好きですけども。」


「当機に恋愛のデータはない。」


「ちょっとズレてて可愛い。もう好き!」


なるほどなあ。おれ単純で良かった。人間は時に愚かな方が賢者よりも得をする。


利益で動かないから。


そこから生まれる信頼があっても良いのではないだろうか。


「そろそろ別の場所に移動しますか?」


「そうですねえ。行きましょう。ちょっと逃げないで? ネメシスちゃーん!」


「移動は速やかに。各個体で動くべき。・・・。当機は今オーバーヒートしている。」


プシュー。顔を真っ赤にして先行するNEMESSISネメシスちゃん。


彼女の手から出るレーダー銃でつたを焼き払いながら進んだ。


【地形データを分析完了。共有する。】


「了。」


おれたちは森のさらに奥へと進んで行った。



















読んでくれてありがとう♪

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