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第三話「やっと転生」


「ふふぅ、驚いた?ってまあ、思考解読すれば

 すぐにわかるけど」


はぁ!?俺とゆいが異世界転生!?こいつはマジで

言ってんのか?さっきまでもかなり現実離れしずぎ

ていたが、転生となると流石に話が違ってくるぞ。

というかそんなことしちゃっていいのか?普通転生

ってしたらダメなんじゃないのか?だって、死んだ

人間の意識は本当はその、、空間リソース?に

変換されて、そっから新たな赤ん坊の意識となって

また世界に生まれてくるんだろ?でもそれをしずに

死んだはずの人間の意識を引き取り、ここにいさせて

いるんだろ?そんなかなり無茶っぽいことを

してんのに、まださらに、『こいつらをどこどこの

世界に転生させてくださーい』っていう要求を

提示して、それが承認されるのか?ま、まあ、

とりあえず話を進めよう。


「もしかして、お前は俺たちに、異世界転生して

 その世界で自由に生きてろ、と言いたいのか?」

「そういうことだね、優しい優しい僕たち神が君の

 『せめて、せめて、妹ともう一度どこか違う世界

 で、もう一度人生を、やり直したいっ』ていう

 願いを、聞いてあげたんだから、素直に従い

 なよ?」


俺がいつそんなことぉ、、を、、、言ったなぁそんな

こと。確か俺の意識が抜かれるちょっと前だっけか?

確かに俺はそれを願ったし、本気で叶ってほしいとも

思った。だから個人的には本当に願ってもない申し出

で、今すぐにでもOKと言いたくる。だが、、


「それはちょっと悩みどころだね、ね、お兄ちゃん」

「あぁ、そうだな」


まだこいつには聞くことがある。俺はまだクライトを

信用しているわけではない。確かにこいつかは

悪意は微塵も感じられないし、今のところあまり

悪い印象もない。だがあまりにもこいつの能力が

危なすぎる。相手の思考を読めたり、人の意識を

操れたり、それに何より、


「まず、俺たち2人を異世界に転生させたとして、

 お前、もしくはお前たちにどんなメリットが

 あるんだ?」


そう、今聞いたところこいつには俺たちを転生させる

メリットが全くない。こいつは意識を抜いて連れて

くるだけでもかなり面倒臭いと言っていた。それなら

普通に考えて、意識を抜いてそれを連れてくること

よりも、意識を送り出して新たな肉体に移すことは

さらに面倒臭いはずだ。なんせ前者はただ死んだ

やつの意識を持ってくるのに対し、後者は一度

死んだやつを生き返らせることになる。そんなことが

普通に出来るわけがない。それが普通に出来ていた

なら、世界には前世の記憶を持った人間がめっちゃ

いないとおかしい。まあ、これはあくまで俺たち人間

の考えであり、それが神にとっても同じかは

分からないが、普通に考えて転生の方が障壁は多そう

だ。それなのにこいつは俺たちを転生させようと

している。ならこいつには一体どれほどのメリットが

あるっていうんだ。


「確かに、僕たち神でも、人間の意識を転生させる

 のは、そうだなぁ、主人公が死ぬくらい珍しい

 ことで、テストで5教科オール満点取るくらい

 難しいことだねぇ」

「主人公が死ぬくらい珍しい、っていうのはまだ

 確率高いなって思ったけど、」

「テストで5教科オール満点ってのはマジで難しそう

 だな」


それなら尚更、なぜそんなに難しいことをこいつは

やろうとしているんだ?主人公が死ぬくらい珍しい

ってことは、少なくとも転生することは可能ってこと

で、今までで何人か転生したことがあるってことだ。

でも、なぜ転生させたいのか、この肝心なところが

わからないんじゃあ、まだこの提案に対して首を

縦に振ることは出来ねぇな。


「そして、なぜそんなに難しくて面倒臭いことを

 するかというと、まあ、端的に言うと、僕の神の中

 での地位が上がるからなんだ」

「なるほど、わかりやすい説明をありがとう

 んじゃあ、もっと詳しく説明を頼む」

「えー、やっぱりこれで『はい分かった』って

 ならないのー?」

「当たり前だ、まだ俺たちを転生させることがなんで

 メリットになるか、お前は答えてないだろ」


確かにこいつが何をしたいのかは分かった。でも

それがどうやって神の中での地位を上げることに

繋がるのか、そもそも神の地位はどのようにして

決まっているのかなどなど、まだまだ分からないこと

だらけだ。クライト、すまないが吐けるだけ吐かして

もらうぜ。


「じゃあ、どこから説明したらいい?」

「そうだなぁ、じゃあまず、神の地位がどうやって

 決まっているのか、まずそっから話してもら

 おうか」

「はいはい、あぁ、やっぱり君たちにするんじゃ

 なかったなぁ」

「えー、なんでー?」

「だってぇ、普通の人だったら転生するって聞いた

 だけで『うお!まじかやったー、夢にまで見た

 異世界転生だー』ってなるのに君たちと

 言ったら...」

「それはそのアホたちが普通じゃないんだ、そいつら

 はもっと人を疑うことを学ぶべきだな」


てか、たまにラノベとかで異世界転生でよく

張り切って『よし!俺が必ずこの世界は救って

見せる!!』とか言ってるやついるけど、なんで神が

悪の可能性があるのにそれを確認しないのかなぁ

って思うんだよなぁ。まあ、作者からしたらそっちの

方が早く話が進んでいいんだろうが、俺としては

そこら辺しっかりしてほしいと思うんだよなぁ。

だって読んでて『こいつなんでこんな的外れな正義感

持ってんだ』って思うからなぁ。


「まあ、いいさ、じゃあ話していくよぉ、まず神には

 序列があって、1番下が平神、まあこれは君たち

 の世界でいう平民、一般人的な位置だね、次に

 大神、これは金持ちな人、豪族や貴族みたいな位置

 の神だ、そして最後に帝王神、この方達は各国の

 トップや世界的な会社の社長、王族レベルの方

 たちだ、これがここイリューシアの序列だよぉ」

「三段階しかないんだ、てっきり四か五くらいある

 と思っていたが」

「ま、分かりやすくていいでしょ?」

「で、クライト、お前はどこなんだ?」


まあ、大体予想はついているが。


「僕の序列は大神の第三位だよぉ」


ほぉ、思ったより上だが、まあ、大神っていう予想は

あってたからいいか。


「やっぱりな、大体予想通りだ」

「だねー」


こいつは帝王神たちのことを少し丁寧に言った。

それはつまり自分がその身分よりも低いということ

だ。そして、平神と大神のどちらかだが、人間を

転生させるのなら最低大神の上位くらいの位置に

いないとそんなことできないはずだ。で、大神の

上位かなって予想したわけだ。


「クライトって意外と上の身分なんだね!」

「そう、ここまで来るのに何千年かかったか…」

「た、単位がまさかの千…クライトって、外見子供

 なのに意外とおじいちゃんなんだねぇ〜」


やっぱ神って理不尽だなぁ。


「で、続きだけど、じゃあどうやったらその身分を

 上げれるかなんだけど、身分を上げるにはまあ

 ひたすら仕事をこなす、っていうのが1番一般的

 な上げ方なんだ、例えば、世界の状況を確認したり

 新たな世界を作ったり、そこで手柄をあげれたもの

 が、上へと昇進されるんだ」

「まあ、俺たちの世界の会社の仕組みと同じ感じか」

「そういうこと、まあ、僕がどうやってここまで

 きたのかはどうでもいいとして君たちが気になる

 のは…」

「転生させることがどのようにして地位を上げる

 ことに繋がるか、だ」

「そう言うと思ったよぉ」


こいつが今までどうやって昇進してきたのかは

どうでもいい。今ほしい情報はなぜ、転生することが

身分の昇進に繋がるのか、なんだ。普通に仕事を

していれば昇進できるのならずっとそうしたら

いちじゃないか。なぜわざわざ転生なんて面倒臭い

ことするんだ?


「まあ、簡単に言うと、転生をさせた神はすっごい

 手柄になるから一気に今の序列から上に昇進

 できるんだ」

「あぁ?今お前の言ってることは矛盾してるぞ?」

「だね、転生はすっごく昇進できるのに、すっごい

 珍しいことなんでしょ?それっておかしくない?

 だってそんなに昇進できるのなら、もっとたくさん

 の神がたくさん転生を行なっていないとおかしい

 じゃん!」


他の神が転生を行わない理由で今思いつくものは

転生が面倒臭いからっていうのが一番濃厚なんだが

それでも、身分の昇進のためならもっと転生が

起きていてもおかしくない。なぜ、転生が珍しいこと

なのか、そして、なぜ、手柄が大きいのか、そこも

しっかり説明してもらわないとな。


「はぁ、そろそろ転生させたいんだけど…ダメ?」

「「ダメ!安全だと分かるまで許可できない!!」」

「はぁ〜…まず、なぜ他の神が全然転生をしないのか

 だけど、本当にただ面倒臭いだけなんだ、神は

 死ぬこともないし、コツコツ一般的な仕事を

 やってれば、昇進はできるから、みんな大体

 それで充分なんだよ、でも、転生は絶対に

 させないといけないんだ」

「それはなぜ?」

「世界と世界の文明の共有のためだよ、例えば

 君たちのいた地球にはたくさんの謎があった

 でしょ?」

「あぁ」


色々あったなぁ。ナスカの地上絵とか、マチュピチュ

とかストーンヘンジとか。って、まさか…


「あれは他の世界から来た転生者たちが残したもの

 なんだ」

「「!」」

「だから、宇宙人が作ったと言われてるけど、大体

 は転生者が作ったものなんだよ」

「な、なるほどぉ、じゃ、じゃあなぜわざわざ文明の

 共有なんてしないといけないんだ?」

「そうでもしないと文明が全く開花しなくてずっと

 そのままになっちゃうでしょ!!エジソンの発明

 だって転生者がヒントをあげてやっとこさぁで

 生まれたのに、何もしないでいたら文明が

 ずぅーっと止まっちゃうんだよぉ!」

「な、なるほど」

「だから定期的に転生者を送り込まないといけない

 の!!」


よ、よし、流石にこれ以上は可哀想だし、あいつの

メリットも大体分かったからまあ、こんなもんに

しておこう。


「わ、分かった、つまり、誰かが絶対に転生は

 しないといけないのに誰もしない、だから手柄も

 大きい、そして、その転生をお前がしないと

 いけなくなった、と」

「そうなんだよぉ!!」

「クライト、、頑張ったね、」

「そう、だって準備だけで750年くらい使っちゃった

 んだよぉ、しかもその間全然休みなかったし…」


うお、神の国って意外とブラックなんだな。

こわいこわい。


「じゃあ、これでやっと転生に納得してくれた?」

「うん!!」「あぁ」

「ふぅ、良かった〜」

「元々、転生してゆいと一緒にまた生活できるって

 いうのはめっちゃ嬉しいし、めっちゃ感謝したい

 くらいだったから、安全の確認も取れたなら

 そりゃあもう行くしかないっしょ!」

「うん!私も、またお兄ちゃんと一緒に暮らせるの

 すっごく嬉しい!!」


また、俺とゆいの生活が始まるのか、しかも今度は

自由だ!あっ、でも、、


「あっ、でも、俺たち今まで自由に生きてきたこと

 ないから、何かやること、そうだなぁ、何か目標

 でも立ててもらわないと何にもやらず、また生活

 のためだけに生きそうなんだが、、」

「それなら僕が目標を提示してあげるよ、ま、

 とりあえず、そこの魔法陣に乗ってぇ」


うお、なんだこの魔方陣、むっちゃでけぇじゃん!!

こりゃあ作るの大変そうだなぁ…


「魔法陣起動!!」


ヴィーンッッ


「わっ」「うお」

「じゃあ今から転生の詠唱するね、あと、君たちの

 目標もその最後に言うから、しっかり聞いててね」


おいおい、急に展開早くなってねぇか?


『遥かなる世界より来しものよ、また新たなる

 世界にて生よ、宿れ!


    !!リーンカーネイション!!


そして、君たちに新たな試練を与える』


きた、ここだな。さぁて、どんな目標、、いや

どんなターゲットだ?


『新たなる世界にて、、


     魔王を討伐してくるがいい!!』


…はぁ!?そんな序盤から魔王なんか倒せるわけっ


「あ、ちゃんと君たちにあったいいスキルを付属

 してあるからぁ、安心してねぇ〜」

「おい!ちょまっ」


ヴィーンッ…


「…」


「ふぅ、やっと転生してくれた、、ふっ、、ふふっ」


        「配信スタート」


どうも、おっとんです。今日は本当は

フレンズライフの方を投稿する日なのですが

こっちを書きたくなったので、半週間早く

投稿しました。これからはこっちの方が投稿頻度

高くなるかもしれませんが、まあ、僕はやりたい

ようにしていくつもりですので、これからも

よろしくお願いします!

次話は来週水曜、木曜のどちらかで投稿予定です。

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