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一◇前書き


 剣道と剣術は違う。


 剣道自体はかつての剣術からできたものではあるが、現代剣道において過去の剣術の技は、ほとんど無い。


 剣道経験者が異世界に行って剣士として大活躍とか、私は無理だと思う。まるで運動したことが無い、という人よりはましかもしれないが。


 これはとあるアニメを見たときの私の感想なのだが、主人公が道場で刀で一対一で稽古をしている描写があった。

 そのときの動きがあまりにも剣道的で、なんだか残念な気持ちになった。

 そのアニメではナイフで幽霊と戦ったり、刀で魔術師と戦ったりと、アクションシーンが格好良かったもので、逆に道場での刀を持った主人公の動き方が、その作品から浮いて見えて、もったいなく残念に感じた。


 また、剣道経験者が某放浪者の刀の持ち方、右手と左手がくっつくバットのような握り方を見て、刀の持ち方では無い、と言ったりする。

 剣術においては左手を擦らして使い、そのような持ち方になることもあるのだが。


 しかし、現代日本においても、古流の剣術というものを知る人は少なくなり、テレビでは時代劇も少なくなった。

 反面、外国人観光客が増え、サムライ、ニンジャ、が一部で需要があったりする。怪しいサムライ体験教室なんていうのも出てきたりする。侍はそんなことしないだろう、というようなインチキサムライスクールがあったり。伊賀で忍者募集というフェイクニュースが盛り上がり問い合わせが殺到したり。


 私の感じているものは、喪われる物へのノスタルジィかもしれない。

 しかし、趣味の拘りのようなものではあるが、剣道と剣術、剣道と武術は違うということを言いたくなった。


 私はかつて、小学校、中学校と剣道を学び、やがて剣道に疑問を感じ、その後、縁あって太刀廻り稽古会にて殺陣、チャンバラを学び、そこから剣術を学ぶ機会を得た。

 剣道で段をとった訳でも無く、剣術もまだまだ勉強中の身ではあるが、両方を知っている者として、その立場から見えることを伝えたいと考える。


 これが軽く皆様の豆知識となれば幸いである。


 ……なんか硬くなったな。

 まぁ、これは一人のおっさんの、剣道に対するツッコミを綴るエッセイである。

 

(* ̄∇ ̄)「つまりはオッチャンの刀への思い込みと、昔の侍への憧れをくっちゃべるわけだ」


 ……小僧、いや、まぁ、そういうのがあるのは否定しないが、だからこそ日本人も知っておいた方がいいこともあると。

 例えば、剣道は日本の文化だと言う人は多いけれど。


(* ̄∇ ̄)「実際そうでしょ? 日本発祥のスポーツでしょ?」


 まず、剣道がスポーツか武道かというのも曖昧なんだが。

 世界では日本の剣道が、韓国起源のものと言う人達もいたわけだ。


(* ̄∇ ̄)「剣道に限らず、わりとなんでも日本のものを韓国起源って言ったりしてない? 折り紙とか合気道とか」


 その韓国では剣道と書いてコムドと呼び、剣道を韓国起源のスポーツと言っていたりした。で、そのコムドをオリンピックの正式競技にしようと頑張ってた。

 もしもこれでコムドがオリンピック競技にでもなっていれば、剣道は韓国発祥のスポーツとして、世界的に認知されることになったかもしれない。


(* ̄∇ ̄)「え? いやいや剣道は日本の歴史から産まれたスポーツでしょ。そんなゴリ押しは通じないでしょ」


 と、いうのは日本人だから出てくる感想。

 コムドを『韓国の伝統剣法』として、剣道の起源はコムドだと言ったコムド団体は多かった。

 このあたり韓国では、反日感情とコムドのビジネス展開などが絡みややこしいようだ。日本の剣道は嫌だけど、韓国のテコンドー関連の団体の中のコムドならば、人は集まるといった問題などがあるという。


 まぁ、当時のコムド団体の主張は歴史的に間違いであり、剣道の起源は日本にある、ということになっている。


(* ̄∇ ̄)「じゃ、いいじゃん。ただの言いがかりだったんでしょ」


 そんなことがあった、ということを知らないで日本文化ステキー、オリエンタルジャパン最高、とか盲目的になってるのもどうかと。

 

(* ̄∇ ̄)「あのー、剣道やってないから剣道がどういうものか、よくわからないんだけど」


 では先ずは、剣道とは何か、から始めようか。

 



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