第26話:2人
――カリバス・ノートル
ウィズ王国の平凡な都市で平凡な家庭で育った彼は、平凡に初等学院、中等学院、高等学院を普通の成績で卒業。
彼の人生には普通という文字が並ぶが、友人も多く恋人だっていたことがある彼は、自分が恵まれた環境にあることを自覚し、きちんと感謝していた。
その中で彼が職業を選んだのは王国武官となることだった。
王国では自分の職業として大雑把に民間と官吏が大別させたわけだが、単純に自分が経済的利益を出す仕事ではなく、社会的利益を追求することが面白そうで、その中で事務方ではない武官の方が面白そうだという理由だった。
彼は、採用試験を受けて合格、武官の兵卒課程に入った。その中で数ある職種の中で憲兵を選択し実務経験を重ねていく。
仲間たちにも恵まれて、時には危険な任務もこなしつつも、念願であった下士官課程に合格を認められ、訓練をうけ修了し、伍長への昇任を果たす。
その時の先輩に連れて行かれたのがマルスだった。
憲兵の間でも設立の経緯からして特殊な都市として知られており、王国の有名な遊び場の一つでもあったのだ。
武官なんてものは「女遊びができて男として一人前」という風潮があり、元より嫌いではないカリバスもまた同僚と共に遊んでいた。
メディ・ミズドラの母親であるエサスラ・ミズドラがあったのは、その下士官課程が修了した打ち上げで寄った時に遊廓に彼についた時だった。
カリバスが彼女を最初に見た時、自然とこんな言葉を口走ってしまった。
「お、俺と、結婚してください!!」
この言葉を言った後自分で驚いてしまった。まさかの一目惚れ、一目見た瞬間に、電流が走り、俺にはもうこの人しかいない。
他人から聞くとバカみたいと思うかもしれないが、カリバスは本気でそう思ったのか。
当然、遊廓で遊女相手にこんなことを言ったところでまともに相手にしてくれるわけがない、エサスラは笑顔で上手に受け流しただけだった。
もちろんそんなことはカリバス伍長だってわかっていた。こんな一見の客の結婚してくださいなんて妄言扱いされるのなんて当たり前のことだ。
となれば自分のすることはまず自分が本出来あることを信じてもらうことからだ。
とはいえ彼女と接点を持てるのはここだけ、となればとやることは一つだ。
時間があれば彼女の元に通い、ずっと話をする日々、自分の本気を理解してもらうために、一切手を出さなかった。
このような形で、カリバスは自分の誠意を彼女に伝え続けた。過去に彼女がいたとはいえ女の扱いに長けているわけではないカリバスは自分の好意をこうやって愚直に伝えるしかなく、本人はだからこそ自分が一本気であることを彼女にアピールする。
「なあカリバス、遊女たちってのは俺たちに金を落としてもらうために手練手管を使うんだ、そして俺たち客は彼女たちが使う手練手管を楽しむ余裕が必要なんだ、それが女遊びって奴なんだよ」
とはマルスに誘ってくれた当時の先輩伍長の言葉だ。
カリバスの所業は周知の事実になっており、給料のほとんどをつぎ込んでセイレーンの彼女に入れ込んでいることを心配しての言葉だったが。
「大丈夫です、ちゃんと余裕のあるお金で通ってますから、彼女と結婚するのに、金銭感覚が杜撰だったら生活できないじゃないですか」
平然と返すそんなカリバスの言葉に、先輩伍長は「何かあったら、ちゃんと俺に相談するんだぞ」と半ば諦め加減に諭すのだった。
別に嘘ではない、結婚が本気ならば堅実であることも大事だ、身を持ち崩して武官を首になっては本末転倒であるからだ。
だからこそ自信をもって余裕があるお金で通い続けたが……。
「もう、来ないでください」
ある時、彼女がそんなことを言い出した。
「カリバスさんの気持ちは分かりました。でも私の身分は遊女です、ここから出ることはできません、そして私を身請けしようにも、下士官のお給料では無理ですよ」
毅然ときっぱりと言い切る彼女ではあった、自分を拒絶する言葉が、容姿や人柄だったらともかく、あくまで自分に金を使うなというのならば、それが建前でも本音と受け入れてカリバスは突き進むことを決める。
「はい、下士官の給料では無理ですよ、ですから連れ出そうとも考えていません」
「え?」
「貴方の生活もあるでしょう、私と結婚するというのは、私に縛られるという意味ではなく、共に歩んでいきたいということなんですよ、まあ本当はカッコ良くお金を用意出来ればいいので、情けないとは思わないで欲しいんですけど」
そんな精いっぱいのカリバスの言葉ではあったが、彼女は苦しそうに首を振る。
もちろんそれでめげるカリバスではない、彼は更なる熱意を示すためにエサスラに告げる。
「それと、今度、マルスの駐在官に決まったんです」
カリバスの言葉に、さっとエサスラの顔色が変わる。
マルスの駐在官。
遊廓都市であり、歪な都市であるマルスの駐在官は、ずっとなり手がいなかった。駐在官は都市の住民としての役割もこなさなければならないからだ。
本来なら不均衡を起こすために設けられているのだが、ここで駐在官をするというのはあることを意味する。
「え、だって、そんなことは、それは……」
「今度はもっとあなたに会いに行けます」
ぎゅっと手を握りカリバスは笑顔で語りかける。
「私は女性に対しては一途である以外の手管を持ちません、だから私を信じてください」
彼女は深く考えて、こう告げる。
「1年」
「え?」
「その言葉を1年後、変わらないのなら、その、て、手料理を振舞います」
はにかんだ彼女の言葉に、今度はカリバスが呆ける番で。
その意味を遅れて理解したカリバスは。
「いやっっほおおおぉぉぉぉーーーーー!!!」
と店員に怒られるぐらいに大きな声で叫んだのだった。
●
1年後、というよりも、結果的には半年後、彼女が折れる形で交際がスタートすることになった。
駐在官の仕事は都市の住民となること、ということで昼間はカリバスは彼女の家に赴き疲れた彼女の世話をして、夜は遊廓の巡回を行い彼女の身を守る。
彼女もまた、休みの日にはカリバスの詰所で手料理を振る舞い甲斐甲斐しく仕事の世話をする。
そしてお互いの休日が重なった時は、どちらかの家でのんびり過ごす。
特に変わったことをするわけではない。元よりマルスの外に出れないが一緒にいれるだけで幸せなんて、他人が聞いた呆れるようなことを真剣に思っていた。
そんな幸せな時間を過ごしていたものの……。
「妊娠、したみたい……」
本来なら幸福であるはずの不幸が、2人を訪れたのだった。
――メディ・ミズドラ
マルスの居住区は、平屋が並ぶ清潔とはいいがたい、スラム街と表現したほうが近いようなそんな街並み。
だけど客にとって自分たちの居住区が興味の対象でもあるらしく、隠すことは無く堂々と存在している。
スラム街は暗く無気力というのは偏見だ。もちろん無気力や暗い人間はいるが、それはスラム街に限らず何処にでもいるというレベルでしかない。
そして何もしなくても生きていけるほど甘くはないのはどこでも一緒、子供から大人まで全員が働かなくては生きていけないのだ。
治安も最悪と言われているが、昼間は全く危険なんてものは無い。マフィアやチンピラも多いが、自分たちの利益にならない限り特段に害がある存在ではない。自分たちに手を出したところで金銭的利益なんて全くないからだ。
ここが普通のスラム街と違うのは、ここの全ては遊廓を中心に動いており、結果的にここで生活の糧を得るためには、遊廓に関わらなければならないことだった。
その中で、メディの母親は一般遊廓の遊女として日々の糧を得ていた。
朝早くに帰ってきて夜に出ていく昼夜逆転の生活、メディが母親と接することができるのは、朝に帰ってきた母親の朝食を一緒に食べて、夕方から出ていくために早めの夕食を食べる限られた時間帯だけだった。
それでも性格が歪まなかったのは、接する時間が少なかったものの自分に対しての確かな愛情があったからだと考える。
母親に養ってもらっているメディはつまり子供の身分でも働かなくても食べられる身分ではあった。
スラムでも少ないが子供はいるが、それは勤め人の子供だったが主であるものだから、母親が遊女という自分はほんの一握りであったことは年を重ねるうちに理解していく。
そして更に彼女が他の子どもと違う教育を受けていたのは、母親が自分と同じ人生は歩ませまいと、書物を買い与え必死で勉強させていた。
ウィズ王国において、亜人種とのハーフは極少数で、その貴重さに比例するかのように強い魔法力を持って生まれる。
そして才能には報いる施策を取っているウィズ王国に生まれた彼女にとって、たぐいまれな魔法の才能はそれだけでアドバンテージになり、元より頭脳明晰だった彼女だったから母親は余計に教育に心血を注いだ。
だからメディの人生での幼いころの記憶は、バラックの部屋で1人でひたすらに本を読み勉強する日々だった。
彼女は、めきめきと勉学での成績を伸ばしていった。その実力に彼女の母親は、修道院の亜人種枠での入学も期待を込める。
だが遊女の娘となれば、偏見の目を受ける。だからこそ彼女はある人物に頼んでいた。
「こんにちは」
と自分の家にそう言ってきたのはカリバス、マルスの駐在官だった。
カリバスは、時折こうやって家に来て、母親と話し、食事をして帰っていく。
そしてどうやら母親も時々カリバスの家に行っているらしい。
カリバスについてメディの母親は「親友」であると伝えて、今後の人生を考えて彼の戸籍に娘として入っていることだった。
もちろん、親友なのではなく男女の仲なんだろうなという事は、メディは理解していた。
それでも幸せな日々であることには変わりなく、修道院合格をして母親を幸せにしてあげようというのは、メディは思うようになった時だった……。
――彼女の母親の訃報は突然訪れた
メディは、その報告を受けたのは、他の都市の中等学院、カリバスから連絡を受けて知ったのだった。
その時に、母親が相当に無理をして金を稼いで自分に教育を施してくれたこと、カリバスも援助を申し出たが頑なに拒否をされたことを知ることになった。
とはいえ医者にかかれば、治らないわけではなかったらしいが、元より稼いだ金全てを娘の教育費に充てて、おり、そろそろ高等学院に進学を控えて別の都市に娘を1人住まいさせるために、金を使っており、治療費を払うことができなかったのが原因だった。
母親が亡くなったことにより、メディは自分の力で生きていかなくてはならなくなり、勉強しかしていなかった彼女にとって、自力の生活手段は無いに等しく、彼女の将来が決まろうとしたときだった。
「高等学院進学は俺が世話してやるよ」
こういったのは、当時から駐在官をしていたカリバス伍長だった。
母親の親友であると自称する彼は、母親の貯蓄だけではなく、自腹を切って彼女を隣接都市に部屋を借りさせ、高等学院に通わせることになった。
カリバスはメディが王立修道院に進学するものばかりだと思っていたが。
結果、母親の訃報が彼女を修道院ではなく、医学部進学を決意させることになった。
後見人として高等学院の学費を工面したカリバスに、大学進学を契機に学費援助を辞退、無返済の奨学金を取り、シェヌス大学の医学部に合格、彼女は医者となった。
カリバスとは、母親の死後もつかず離れずの交流をしており、彼女の判断に反対はしなかったものの、マルスで開業医をすると言った時だけ猛反対、
マルスは来歴は聞かないのが暗黙の了解であるスラム街は、様々な住民が流れ着く場所のではあるものの、語りたくない過去を持つ者たちが集まる場所と言える。
彼女は将来、王立研究所や医官でのエリートの道を進むということを想像していたカリバスにとっては驚天動地な内容であったものの、反対を押し切り彼女はマルスで開業医をする。
反対と言えどメディに甘いカリバスは、ロッソマルベルにどう説得するかと頭を痛めていたものの、意外なほどあっさりと許可が下りたことには驚いた。
まあもちろん、それは普段からカリバスが払っている「対価」によるものだろうけど、一応マフィア専属の医者だけでは、病気が萬栄した時に困るとは一応考えていたようだから渡りに船だったとは後から聞いた。
医者になるためにメディは、ハーフとして生まれた持つ魔法力を全て回復魔法系統に特化させたため、医療具代はあまりかからなかったものの、とにかく細かく必要なものが出てくる。
よって診療所をしめた後は治療器具の洗浄ため、清潔な水を求めて遊廓街にまで赴き、水を借りて洗浄したり、治療器具や薬を仕入れたりして、時折遊女たちを診療し、自宅兼診療所に持ち帰る日々だ。
神楽坂イザナミが彼女を助けたのはその帰りだったのだ。
「私にとって、ここはお母さんの場所なんです、だから私はここが大好きなんですよ~」
とは彼女の弁に、カリバスは項垂れるしかなかった。
彼女のここでの生活は、ロッソファミリーに絡まれたりはしょっちゅうだが、我慢していれば飽きたら解放されるから大したことではない。
住民たちも貧しいものの明るい人も多く、マフィアからお金も請求されるのかとか、邪魔をされるのではとか、体を売れとか言われるのではないと心配だってしてくれる。
そして彼女が心配されるようなことは一切ない、むしろ生活にかかる金はロッソは「払えたら払ってくれ、その代わり居住区は全部任せる」というスタンスでいわゆる放っておかれている状態だ。
それが彼女の日常、今では軌道に乗っており中には診療代を気持ち分置いてくれる人も多く、日常の糧には困らない状況だ。
「みなさん、おはようございます~」
今日もまた、玄関を開けると行列ができており、午前中の診療を進めていったものの。
「先生……」
深刻な顔をして話す初老の女性。
「……中毒が出ていますね~」
ベッドに寝ているのは、その女性の娘、一般遊廓に籍を置く遊女だ。
一見して血色良く、異常が見受けられないが、ひたすらに薬物を欲する質の悪い邪神の名を関する薬物、エテルム。
手練手管のために客に尽くす彼女たちは客からの要求を断れないこともある。エテルムではないが、客に食事に違法薬物を勝手に混ぜられて摂取した遊女もいる。
だがそこまでするのは稀だし、見つかったらロッソファミリーから処分されてしまうから、早々起きることではないものの、そのエテルムにロッソファミリーが絡んでいる。
流通ルートはロッソファミリーが絡んでいるのは確実ではあるが、どうやって流布されているのかが不明で、憲兵も全く手がかりをつかんでいないのだという。
だがメディはエテルムは、流通のさせ方がに質が悪いというだけで、そこまで解析が困難なものではないというのが彼女の結論だった。
元より研究で医学章を取った彼女からすれば、彼女の直の上司である教授も協力してくれるだろうし、薬は作れると彼女は直感していた。
とはいえ大学の設備を使えば、特効薬を作れるかもしれないが、当然金がかかるし、そんな金は無い、ツテもない。
結果、深刻化している薬物汚染に対しては対処療法しか存在しない。カウンセリングを中心に安定剤を処方したり、強い意志を持って辞めろと諭すぐらいか方法がないのだ。
中毒を起こした彼女は母と共に診療所を後にしたが、こういった時に無力であると感じてしまうものだ。
心を痛めながらも診療に一区切りついたところで、器具を片付ける。
「ほらよ、午前中の患者の診療簿だ」
カリバスが、まとめたカルテを手渡してくる。
「いつもすみません~」
「といっても、俺ができるのは書類整理ぐらいだけどな」
「整理をしてくれるだけでも凄い助かるのですよ~」
彼女がここに赴任してきたとき、結果的にこうやって手伝いに来てくれる。自分が折れないと分かると開業の手伝いや、開業当初軌道に乗らなかった時は援助までしてくれた。
今では来れる日を連絡されるのではなく、来れない日を連絡してくれるほどに毎日手伝ってくれる。
開業医は雑用が意外なほど多く負担になっていたが、随分助けられている。
駐在官としての仕事は良いのかと遠慮したが、住民との交流が駐在官の仕事と突っぱねられている。
メディが出来るせめてもの礼は、食事を作ることぐらいだった。あまり美味しそうには食べないが、それでもすごく喜んでくれるのは分かるので彼女は作り続ける。
時折雑談をするほか余り話さないが。
「隠れてロッソさんと話してくれているんですよね~」
メディの言葉の切り出しにピクリと手が止まる。
「……なんでだ?」
「色々な情報は入ってきます。全部タダでやってくれるなんてありませんから~」
メディには自分が話を通したことを隠していたのだが、彼女は陰でカリバス伍長の尽力があったことを知ったのは、開業してしばらくたった時患者がから知らされた。
ロッソは衣食住や医療費にかかる費用については「払えたら払えばいい」とのスタンスを言っているが、そんなうまい話があるわけがない、細かくは聞けないが、カリバス伍長が「対価」を払っているのはメディも理解している。
自分のためにどうしてそこまでしてくれるのか。
「親友の娘だからな、当然だ」
「…………」
親友、という言葉を聞いてため息をついてしまう。
母親が生きていたころからの親友、もちろんそれは男女の仲なのだろうとは思っていて、幸せそうな母親の顔を覚えていて、それでいて、自分にこれだけ尽くしてくれる。
当然と言えばなのかもしれないが、ひょっとしてと思っていたことだったが、怖くて聞けないとずっと先送りにしていたこと。
「…………」
「…………」
お互いに食事の手が止まる黙る時間。
「お父さん、だったりしますか?」
ピンと張り詰める空気、俯く彼女はカリバスの顔が見れない。今の彼の顔が答えを物語るようで、怖くて見れない。
自分の母親の仕事がどういうものか理解をしていたし、自分が生まれているというのは仕事の結果なのだろうというのは理解していたが、それでも母親は遊女の身でありながらひょっとして……。
「さあ、な……」
きゅっと体が、心が締まる、うつむいたままのメディ。
勇気をもった問いかけに曖昧な回答、これ以上問いただすことできない、メディは自然と涙が流れ出た。
そのまま食事をやめて、カリバス自身もどうしていいのかわからないようで、「また来るよ」とせめて優しく言葉をかけて、立ち去るカリバス伍長。
それに対して俯いたまま見送ることもできないメディ。
神楽坂イザナミは、ずっとその光景を見ていた。
――
「……ずいぶんとひどい顔をしているね」
診療所のすぐ外で待っていたルルトと合流する。
「まあ、な……」
カリバス伍長とメディについてずっと調べを進めており、結果今のような状況であることが分かった。
そして認識疎外の加護を使い、こうやってずっと自分の目で見極めたいから悪趣味極まりない覗きをやってきたのだ。
ひどい顔とはそのとおりなのだろう、罪悪感にさいなまれっぱなしだったからな。ひどい顔を正すように自分の頬を両手でムニムニさせていると、ルルトは話を続ける。
「イザナミ、カリバス伍長は、いったい何が目的でイザナミに依頼したんだろうね?」
「聞いたところで明確な答えは返ってこないだろうし、本人自身も自分じゃどうしたらいいか分からないから、俺に頼んだのだろうさ」
「一筋縄じゃいかないと思うけど、イザナミは何を考えているの?」
「……色々とな、形は出来ているけど中身がまだってところだ」
俺は神石を放り投げるとルルトはそれを片手で受け取り、ルルトは加護をかけなおす。
「さあて、よろしく頼むぜ、相棒、今度はこちらからしかけるぜ」
次回は7月2日か3日です!




