王立修道院
<王立修道院>
エリート中のエリートが集まる場所、難易度は王国最難関、世界中の頭脳が集結する。元はウィズ王国政府の建物でそれが今でも使用されており、地下には極秘の聖域がある。
受験資格は、それぞれの枠の規定を満たしていれば誰でも受けられる。受験生は全て番号で管理される。
入学試験は完全点数制で面接無し、まず点数のみで合格者を選出し、思想調査や犯罪調査は徹底されておりそれに抵触したものを除いて合格者を出す。
尚合格者は辞退可能、合格者が不祥事を起こした場合は合格取り消しもありうる。
入学後1年の全寮制の学校生活を送り、希望した部署に成績順に採用される。
修道院の成績も完全点数制で明確な点数マニュアルがあり例外は存在しない。これは貴族という特殊な立場への恣意的な介在を防ぐため。
ちなみに神楽坂は最下位であり、当時の修道院長であるロード大司教から「枠がすべて埋まっているから赴任先を探した結果ウルティミスしか開いていなかった」という方便を使われ赴任が決まった。
:武官課程:
憲兵や軍隊を始めとした、将来の高級将校を育てるための課程。徹底した軍隊教育を施され、文武両道を求められる。
:文官課程:
王国府や経済府を始めとした、将来の高級官僚を育てるための課程。徹底した詰め込み教育を行う。
:一般枠:
自国の優れた力を取り入れる為に設けられた。採用人数が一番多い。セルカはこの一般枠での受験申し込みをしたが親の訃報により試験を辞退した。
:亜人種枠:
人種と問わず優れた力を取り入れる為に設けられた。国内では魔法都市ウルリカからの合格者が多い。メディは合格できる実力は持っていたが、医者を目指していたため、そもそも受験はしていない。
:外国人枠:
他国の優れた力を取り入れるため。ラメタリア王国といった有力友好国が毎年送り込んでいる。外国人ではあるが、ウィズ王国の国籍を取得すること、帰化することが求められる。神楽坂はこの枠で入学した。
:貴族枠:
修道院の特殊性を際立たせているのがこの枠。上流のみ試験資格を得る。準貴族も含む。難易度は変わらない。どの貴族の子弟が入学するというのは一大感心ごとであり、同期になるために入学を遅らせる人物もいるほど。
神楽坂の期は原初の貴族の直系ではなく次期当主が入学するとあってこぞって入学者が激増した期でもあった。故にまったく知らない神楽坂が浮く羽目にもなった。大体が正貴族、そして原初の貴族の直系がその期のメインとなる。
実際毎年のように、それこそ一般庶民が1年後に正貴族のパートナーとして認められた事例は多々あり、貴族側も、修道院を優秀な人材を取り込める場として見ている。
神楽坂の期は正貴族が数人ほどでモストの独裁体制だった。
そして物語は、その修道院合格を目指す青年の物語から始まる。