表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/25

【番外編】ささきさんの炬燵

「ああ、この炬燵ですか?佐々(ささき)さんから譲り受けたものです」


「出たよ!ささきさん!!」


彼女の言葉を聞いて、般若が、勢い良く炬燵の天板に突っ伏した。


「あの……トア・モラさん?どうかしましたか??」


「いやー……なんでもない……なんでもないよー……」


ちっとも、なんでもなくなさそうだが、般若は乾いた笑い声を上げつつ首を振り、それ以上は答えてくれないので、彼女は仕方なく、勇者といたいけな少年を見る。

しかし、両者からは、「自分たちは分からない」という答えが返ってきただけだった。


「それで?その、どこのナニとも知れない?謎の?ささきさんが?どうしたって?」


「いや、これ、佐々木さんじゃなくて、炬燵の話しでしたよね?」


その間に、般若は気を取り直したらしい。

ただし、言っている内容が元々の話しと異なっているため、彼女は首を傾げつつ訂正を入れた。


そもそもこれは。般若から『この炬燵はどこの店で購入したものか』と言われた問いに、彼女が答えたものだったはずだ。


「あー…なんというか……原因は炬燵だと思ってたんだけどねぇ……どうやら、ささきさんとの因縁のほうが深かったみたいでねー…」


だが、般若はぶつぶつと何事か言いながら、思考を巡らせ始めてしまったので、この話しはそこで打ち切りとなる。


再び首を傾げた彼女は、イルセイドといたいけな少年としばし見つめ合った後、取り敢えずミカンを食べることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ