純香ちゃん
すみませんーー。
すみませんーー。
先週忘れて本当にすみませんーー。
ブックマーク減るのも納得。
しばらくすると、純香ちゃんがリビングに入ってきた。
希望のお姉さんとは、会ってきたのかな?
「あ、じゅ、純香ちゃん」
希望は少しびくびくしているようにも思える。大丈夫だって、言ったのに。
まあ、不安になる気持ちが分からないわけではないけど。
「何、その顔。てゆーか希望、あんたのシスター暴走してんだけど。止めてよ」
「じゅ、純香ちゃんのせいじゃん」
「は?」
純香ちゃんの「は?」に賛同します。だって希望、全然説明できてないし。そりゃ、「は?」とも言いたくなるわ。
その前に、シスターってなんだと思ってしまった。
あれだね。修道士? 修道女? とか、そこら辺の方だと一瞬思ったけど、姉って意味だね。
でも、わざわざ英語使わなくてもいいのに。
「なんで?」
純香ちゃんは首を傾げながら尋ねる。
希望は「なんでって……」とあきれたような表情を見せていた。うーん、じゃあここは希望に乗った方がいいのかな?
「これだから希望の友だちは……」
とりあえずそう言ってみた。希望に拗ねられると面倒だしね。
あ、純香ちゃんに睨まれた。
「ちょっとぉ、希望! あたしの純香ちゃんをとらないでよぉ~」
「いつ私はお前のものになったんだ」
光輝さんがぎゅっと純香ちゃんに抱きつき、彼女は嫌そうにしている。
すると、純香ちゃんの横にいた女の子が叫んだ。
「光輝さん、邪魔しないでよ! なんで純香が光輝さんのものになるわけ? どう考えたって、純香は私のものだもん!」
「ちょ、お姉ちゃんくるしい。つか、キャラ変わってない?」
お姉ちゃん、らしい。純香ちゃん、そういえばお姉ちゃんいたんだっけ。
純香ちゃんのお姉さんは純香ちゃんに抱きついている。首のあたりに腕を巻きつけてるから、純香ちゃん苦しそう。バイオレンス。
「純香、こういう人にはね、近寄っちゃダメなんだよ。面白そうだなーって思って近づいたら、一瞬でガブッだからね! ガブッってくるから!」
「なにその例え」
純香ちゃんの言葉に、全力で同意。
「ちょっとぉ、萩香ちゃんっ! あたしはそんなことしません~」
「お姉ちゃん、その歳して恥ずかしいよ。やめてよ」
希望と光輝さんもなんかしゃべってる。あたし、話に入れない。なんか悲しい。
というか、純香ちゃんのお姉さん萩香さんっていうんだ。なんか、やっぱ姉妹って感じだね。名前似てるし。
「……希望、お姉ちゃんいたんだ……」
とりあえず、そうつぶやく。だって、それはそれでめちゃくちゃショック。知らなかったからってのもあるけど、うーん、まあ、とりあえずショック。
さっきも会ったけど、こうやって見るとやっぱりそうなのかーってなるっていうか、なんていうか。お姉さんの話なんて聞いたことなかったからなぁ……。




