ひどい人
今年最後の「いじめ」暮羽編の更新です。
はりきっていきましょー。
「純香ちゃん! 開けてーっ!」
希望が叫んでいる。中からの反応はない。うわあ、なんかめんどくさいなあ、ほんと。
あたし、これだから女子って苦手なんだよね。すぐキレる。めんどくさいわー。
純香ちゃんは、かまってちゃんって感じはしないんだけど、こういう拗ねたりされるのはうっとうしいからマジでやめてほしい。
まーいいや。どうせ、しばらくすれば直るでしょ。
「希望、下行こう」
「え?」
あたしがそう提案すると、希望は首を傾げていた。そりゃそうか。
今は純香ちゃんに部屋に入れてもらうべく頑張ってるのに、なんで下に行かなくちゃならないんだよって感じだもんね。うん、別に下に行ったところで何もないと思う。
でも、ここでドアをバンバンしてても意味ないと思うんだよね。それだったらいっそのことしばらく放っておけば、そのうち寂しくなるかなー……なんて。
いや、でも純香ちゃん絶対そういうタイプじゃないよねー。まあいっか。やってみるだけやってみよう。
あたしは希望の手を引いて一階のリビングに降りた。
するとそこには、お団子頭の女の子が。誰? てかほんと誰!?
「お姉ちゃん!」
「お姉ちゃん!?」
希望がお団子頭の女の子に飛びついていく。あたしは驚いて叫んだ。お姉ちゃん、だって……? そんなの一度も聞いたことないんですけど!?
待って待って待って、希望お姉ちゃんいたの? あたし、初耳なんですけど。
「きゃーきゃー、ほんとにいたんだねぇ。お母さんに連絡したら希望は純香ちゃんちにいるって言うんじゃん、驚きだよぉ」
希望のお姉さんがそう言う。いや、驚いてんのはこっちだよ。
「あれ~? この子、誰?」
希望のお姉さんは、あたしを見ながらそう言った。あ、この人希望にやっぱり似てる……。さすが姉妹だね。
ということは、希望はもう少し大人になったらこんな感じになるのかな? というか、キャラも若干かぶっているような。
「あ、あたし、二篠暮羽です。希望の、友だちです。あの、佐伯市に住んでました」
「住んでました? 今はどこに住んでるの?」
「あ、あの、ここに、」
「ここ?」
希望のお姉さんは首を傾げた。純香ちゃんちに泊まっているとは思いもしないのだろう。だって、純香ちゃん明らかにそういうのしそうな人じゃないもんね。
「純香ちゃんに泊めてもらってるの。私と暮羽」
「へえぇ~……あの純香ちゃんが……! 人って変わるものだねえ」
希望の説明に、お姉さんは意外だ、と言っていた。まあ、前から純香ちゃんのことを知っている人が意外と言うんだから意外なんだろう。でも、あたしもまさか本当に泊めてくれるとは思わなかったよ。
いつも通り短くてすみません。
来年も、暮羽たちをよろしくお願いします。
そういえば、この小説いつ完結するんだろう(゜-゜)




