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教室 ~いじめ~  作者: 青木ユイ
純香編
9/109

この話以降から毎日投稿が出来なくなりました。

ご迷惑おかけし、誠に申しわけありません。

中間考査がおわるまで更新ができないと思います。

 希望はうちの家に泊まることになった。

 ちなみに、希望は一人でここまで来たらしい。県外なのに……すご。

 私たちは私の部屋で寝る。昔は遅くまで起きてしゃべってたなぁ。なんだか、懐かしい。でも、今日は……。


「お泊り会なんて、楽しみ! 久しぶりだね、一緒に寝るなんて!」


 希望は本当にうれしそうだった。私は苦笑いしながら布団に入った。

 って、宿題忘れてた。……私は別にいいか。

 どうせ、忘れても何も言われないし?


「もー、純香ちゃんったらうれしくなさそうだね。どしたの?」


 希望が首をかしげながら聞いてきた。私がお泊り会を楽しみだと思ってないのは合ってるけど、別にうれしくないわけじゃない。

 どっちにしろ、理由なんてないし、返事なんてできない。ま、そんなとこまで聞いてくるわけない――――――。


「ちょっと、返事してよ~。楽しくないの? どっちなのーっ!?」


 ぐっ……。いらないこと言いやがってっ……。この聞きたがり屋め。

 これだからしつこい人は嫌い……あれ? 私って、しつこい人、嫌いだよね。そのわりには、希望と一緒にいてもイラつかない、気がする。

 これって、何なんだろう? って、何でもいいか。

 うん、何でもいいな。

 つまり、どーでもいいっていう、いつものパターン。


「はいはい。楽しい楽しい」


 私が適当にそう言うと、希望は不満そうにしながら、布団にもぐりこんだ。暑くないのかな。

 って、だからそんなことどーでもいいんだってばっ!……何一人で言ってるんだろう。


「……おやすみ」


 私はそうつぶやくと、部屋の電気を消した。希望は何も言わなかった。けど、私は気にしない。


「昔は、よくこの部屋で遅くまでしゃべってたよね」


 私は独り言を言うときのような声の大きさで、話し始めた。希望は何も言わなかった。

 だけど、きっと希望は静かに黙って聞いてくれてると思う。私が一番信頼できるのは、希望だもん。お姉ちゃんは二番目かな。


「あの頃は楽しかったけど……今は違うのかな。だって、私たち今はバラバラだから」


 他の人に言われると偉そうだなってムカつくことを、今、私は言ってる。なんか、不思議だな。

 私は全然友達もいないけど、希望だけはいつも私の味方でいてくれた。私のそばに、いてくれてた。

 離れてても友達だよって、くだらないって言われそうなことを約束した。そんな日々も楽しかった。

 離れてからも、たまに会ったりしたし、その短い時間はべっとりと寄り添って過ごした。

 でも、今日は、なんでこんなにも違うんだろう。なんであの頃と正反対なんだろう。私たちは会うたびに夜更かしするからって、わざわざ休日に会わせてもらって……。

 希望のお母さんは私の本当のお母さんの事を知らなくて。でも、そんなこと関係なくて、私たちは仲良しだった。

 なのに、どうして今日はこんなにも違うんだろう?

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