表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
教室 ~いじめ~  作者: 青木ユイ
暮羽編
84/109

4人で

「暮羽、遅い」


 唯愛に叱られてしまった。凛音はそれを見て笑っている。万実に至っては無視。完全なる無視。こっちを見ようともしない。おいおい。

 今日は土曜日。4人でショッピングモールに行く予定です。いじめは終わり、みんな仲直り――――とはいかないんだけど、まあそれなりに平和が訪れたって感じ。

 相変わらず神崎さんは超怖いし、あたしを受け入れてくれないような子だっている。けど、唯愛たちがいてくれるから、あたしは学校に行きたくないなんて思わなくなったんだ。あの時、死んだりしなくてよかったって、すごく思う。あの時死んでたら、あたし、すっごく後悔してたと思う。本当によかったって、思ってるんだ。


「ごめんごめん」


 ショッピングモールに行く方法は、バスで30分。最寄のバス停に集まって、9時55分に来る予定のバスを待つ。今は、53分。あと少しで、バスが来る。その間、あたしたちはおしゃべりに夢中になっていた。

 バス停にはあたしたちと若い女の人がいた。女の人はシルクハットみたいなのをかぶっていて、顔がよく見えない。暑いのに、真っ白なカーディガンを羽織っている。レースのマキシワンピースをその中に着ていて、なんでか大人って感じがした。

 でも、なんだか、この世界の人ではないというか、あまりにも綺麗すぎる気がした。人間とは思えないほどで。カーディガンの袖から覗いている指先は、雪みたいに本当に真っ白。ううん、むしろ、青白いといってもいいほど。誰もが見とれてしまうほどの美しさでうらやましいんだけど、綺麗すぎて、不気味にも感じられる。あたしは、早くバスが来てほしいと願った。


「あ、ねえ、バス来たよ!」


 凛音が車道を指差す。その指が差す方を3人で覗き込むと、黄土色のバスがやってきた。一番後ろの4人掛けの座席に並んで座る。さっきの女の人は、優先座席に座った。

 バスの中は冷房が効いていて、涼しかった。再びあたしたちはおしゃべりを始める。万実が携帯を取り出して、いろんな写真を見せてくれた。神崎さんが写っているものもあって少しびっくりしたけど、去年のクラス会だと聞いて納得する。そういえば、万実と神崎さんは去年同じクラスだった。それで、春休みにクラス会をしたらしい。

 30分はあっという間に過ぎ、ショッピングモールに辿り着いた。

 あたしたちはまずお昼ご飯を食べるために、フードコートへ向かう。そこでハンバーガーを食べてから、雑貨屋さんに入った。

 雑貨屋さんの名前は『ORANGEオレンジ』。ORANGEにはいろんな可愛いストラップがたくさんおいてある。だから、それを4人の仲直りのしるしとしておそろいにしようと考えたのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ