金曜日②
お久しぶりです。
今月もたいして頑張りませんでしたね……。ら、来月こそは。
「純香ちゃん、こいつから離れて! 汚染されるよ!」
「汚染て」
希望はぎゃんぎゃん叫んでいる。汚染てなんだ、汚染って。いくら相手が香華だからって、いくらなんでもそれは失礼じゃないか? まあ、別に私には関係ないけど。
「ちょっと、変なこと言わないでくれる? なんであたしが純香ちゃんを汚染しなきゃいけないのよ。あたしがそんなことするわけないじゃない」
なんか香華も変なスイッチ入ってるし……。めんどくせえな。収集つかねえよこれ。
っていうか、なんで私がいっつもこの人たちをまとめなきゃいけないんだよ! なんでこれが私の仕事みたいになってんだよ! 意味分かんねえし!
私は出来ればこんな人たちとは関わらずに一人でのんびり本でも読んでいたいんだけどなあ。一週間前ならそれができていたというのに。いや、できてなかったか。一応香華元いじめっ子(本人に言ったら怒られるけど)が私をいじめていたようだから、私はその相手で忙しかったはずだ。
でもたぶんいまほどはいそがしくなかったはずだと思う。ちなみに今はとてもめんどくさい。今すぐおうちに帰りたいです。
「とーにーかーく! 純香ちゃんは私のだから触らないでよね、いじめっ子!」
「なによ、あたしの名前はいじめっ子じゃないです~!」
「なんだこの小学校低学年レベルの争い」
本当に小学校低学年レベルだ。精神年齢がそれくらいだから仕方ないのか。って、またなんか私ちょっと偉そう? ……この性格、直そうかな。簡単に直せるようなものじゃないと思うけど。かなり定着しちゃってるし。
でも、きっと頑張れば……多分、きっと、直すことができるはず……。おそらく、きっと、多分……たぶん。全然できる気がしねえ。
「あ、どうしたの? ケンカ?」
「うわ出やがった」
突然現れたのは、もう恒例の雪谷美冬だ。ちなみに「うわ出やがった」と思わず言ってしまったのは私である。やべえ。
美冬はちらっと横目で私を見てから、香華の方を見た。
「ねえ、香華ちゃん」
「ん? え、な、なに?」
あ、そういえば、私あんまりこの二人の関係性知らないんだよな……。なんか、前は香華の方が上なのかなって思ってたんだけど、そうでもなさそうだし……。
女子って分かんねえわ。なんか、特にこういう人たちとか薄っぺらい友情でつながってそうだもんな。いや、こういうのって友情っていいものなのか……。
まあ、とりあえず、春巻きの皮でつながった関係ってことだね。って、なんか余計に分かりにくくなったような気がする。春巻きの皮でつながった関係って、いいのか悪いのかよく分かんねえよ。たとえを間違えた。
じゃあどう言えばいいんだろう? 餃子の皮? いや、だからとりあえず皮系から離れよう。食べ物禁止。
紙? ペーパー? クッキングペーパー?
……なんか、もうどうでもいいや。やめよう。何考えてるんだ私。




