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教室 ~いじめ~  作者: 青木ユイ
純香編
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お母さん お姉ちゃん

「お姉ちゃん、国語の教科書借りていい?」


 私は国語の今日やったところをやるために国語の教科書を借りようとした。すると、お姉ちゃんは机に向かったまま「ん~」とか言って教科書を放り投げてきた。

 お姉ちゃん……面倒くさいんでしょうね。あー、いちいち家で今日の授業の復習やるのとかマジめんどい。まあでも、仕方ないよね。一応テストでいい点とるためですし。

 とか思って、結局数学と英語と理科と社会と……てか、とりあえず一年の教科書全部借りた。

 もう、私バカだったわ。ずっと最初から教科書キープしときゃよかった。でもまさか自分が中学入って早々いじめられるとは予想もしてないし。

 で、頑張って勉強をした。なんで勉強なんかしてるんだろってたまに思うけど、習ったことが役に立ったりすると、ちょっとうれしくなる。それで、やる気も増すし、勉強するのが楽しいな~なんて、いい子ぶってるって言われそうなこと思ったりする。まぁ、それもそれでいいわけで。


 自分の部屋に戻って勉強をしていると、外がだんだん暗くなってきて、風も冷たくなってきたので、窓を閉めてカーテンも閉じた。

 そして部屋の電気をつけるとパッと辺りが明るくなった。やっぱり明るいとなんだか気持ちいい気がする。気のせいかな。いや、でも暗い部屋よりは明るくなれるよね。

 ガリガリ勉強するのも嫌だけど、しないのも嫌。それに、あいつらより頭良くなって見下したいんだ。

 まぁ、あいつらのおかげで家で勉強するきっかけができたんだし、感謝してあげてもいいけど?

 なーんて、言ってあげたいな~。って、またどーでもいいことを。

 それよりさっさと終わらせてお風呂入って寝たい。勉強している間に眠気に負けて机で寝るとか風邪ひくし、気を付けないと。私はノートにさっとまとめを書いて覚えるタイプだからとりあえず書いた。

 これなら後から見たらよく分かるし、ノートくらいならいくらでもあるし。教科書なくても黒板に書いてあったことをメモして胸ポケットにでも入れておいたら取られない。

 とりあえずこんな感じで毎日を過ごしている。ノート写しが終わったらテレビを見たりとか漫画漁りをしたりとか、自由に過ごす。

 私は素早くメモに書いてあるのをノートに写して終わった。そのあとはさっきの通りテレビを見たりして暇をつぶし、お風呂に入ってすぐに寝た。



 朝、起きたらしっかり朝ご飯が並べられてる。いくら私の言葉を何もかも無視するお母さんでも、それくらいしてくれないと困る。

 別に朝ご飯作れないわけじゃないけど、そんなことしてたら用意とかの時間が足りなくなるからね。早起きは苦手だし。だから、まあ朝ご飯くらいの用意はこれからもよろしくって感じです。

 相変わらず挨拶一つないけどね。ま、それくらい許してあげるよ……って、なんか私上から目線だな。偉そうだからいじめられるのか?


「いってきまーす」


「いってきまーす」


 私とお姉ちゃんがそう言うと、お母さんはお姉ちゃんだけに笑顔で「いってらっしゃい」と言った。

 あの人はもう私のお母さんじゃないな。そう思う。お母さんって呼ぶ価値ないと思う。けど、ま、いちいちめんどくさいし。でも、お母さんじゃなかったらなんて呼べばいいんだ? たしか名前は博子ひろこ……だったから、博子さん? それとも博子?

 あ、どっちも嫌だな。

 私はお母さんの呼び名どうしようとか思いながら歩いていると、いつの間にか学校についていた。

 あ、ちなみにお姉ちゃんは高校だから行く時のルートは全く違う。色々とめんどくさい家だけど、まぁ学校にいるよりはマシ……なのかな?

 一緒くらいかもだけど、まぁそんなことはどーでもいいわけで。てか、私の身の回りどーでもいいことばっかりなんだけど。それもそれで面白いし、まぁ、いっか。

 うん、どーでもいいや。

 さ、ここから楽しい楽しい・・・・・・学校の始まりだー。

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