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教室 ~いじめ~  作者: 青木ユイ
純香編
49/109

これだから女子は③

「くっ、暮羽、早くそれしまってえええ! 気持ち悪い! 吐きそう!」


 さっきから希望がうるさい。腰が抜けたのか、変な体勢でひっくり返っている。

 ねずみ(おもちゃ)くらいでぎゃあぎゃあ言うなよ。これが本物のねずみなら私も嫌だしぞわっとくるけど、この……なんだっけ。『ぶっとびマウス』? ってやつは、おもちゃなんだぞ。確かにリアルすぎてキモいけど。


「もう、希望はこのかわいさが分からないんだね。純香ちゃんは、分かるでしょ?」


 暮羽が笑顔で私に声をかけてくる。やめろ、同意を求めてくるんじゃない。

 大体何なんだよ、ぶっとびマウスって。気持ち悪いだけじゃないか。暮羽、かわいい顔して趣味悪いな。


「わからないし、わかりたくもない」


 そう答えると、暮羽は何故か泣きそうな顔になって必死に訴えてくる。


「なんでなの? かわいいじゃん。このつぶらな瞳をよく見てよ。輝いてるでしょ?」


「知らねえよ……」


 あーもう、これだから女子は嫌なんだ。すぐこうやって同意を求めようとするし。

 みんながみんな自分と同じ気持ちだと思うなよ。犬派と猫派とか、きのことたけのこの対立があるように、考え方は人それぞれなんだぞ。


「純香ちゃんも意外にひどいな……」


 そうつぶやいた暮羽に、一言だけ言いたい。「お前もな」と。

 あと、私はもともとひどい人間だから、今さらひどいと言われたところで傷つきもしないので要注意。意外でもなんでもなく、私は普通にひどい人間だ。

 すると、またうるさい声が聞こえてきた。希望である。


「暮羽ってば早くその気持ち悪いのをしまってよぉ!」


「えー? ……もう、仕方ないなあ」


 あまりにも希望がぎゃあぎゃあうるさいので、暮羽はやっとねずみをリュックにしまった。

 本物に見えるくらいリアルなおもちゃだから、何も知らない人がこのシーンを見たら、確実に暮羽を「怪しい女の子」だと思うだろう。実際、私も客観的に見ればそう思った。めっちゃ怪しい。


「はい、しまった! これでいいでしょ! もう、希望ってほんと子供っぽいよね~」


「ううぅ……」


 く、暮羽今、サラッと希望に子供っぽいって言った……何の躊躇もなく、サラッと言った……。

 私も全然、違和感を感じなかったよ。希望、気付いてないんじゃねーの? え、怖い怖い。

 え、暮羽本当に言ったよね? 私の聞き間違いとかそういうのんじゃないよね?


「暮羽、今希望に子供っぽいって言った?」


 はっきりすっぱり、聞いてみた。暮羽が目を丸くする。


「え? うん、まあ言ったけど……」


 何の罪悪感も抱いてねえーーーーっ!

 何この子超怖い! ホラーじゃねーか! え、こわっ!

 待って待って待ってほんとに怖い。なにこれ女子ってこんなはっきり目の前にいる子の悪口というかなんというかみたいなことを言う感じのタイプだったっけ?

 ってもう、私何言ってんだよ、何が言いたいんだよ!


 とりあえず、「これだから女子は」って、言わせてください。

 女子に限らず、だけど。女子がみんなそうってわけじゃないけど。

 でも、女子怖いよ。ねちょっとしてるよ。怖いよ!

クリスマスですね~。

どうも、ゆくらみんゆいです。


今日は私がなろうを始めて二年が経った日です!

ということは「ゆい」は二歳ですね(笑)

名前変えたりいろいろありましたが……。


純香ちゃんたちをこれからもよろしくお願いします(*^_^*)

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