最低最悪の学校生活②
何とか一時間目を終えて、ため息。なんなのこの地獄すぎる学校生活……。
これはなにかの訓練ですか? それとも、私の精気をなくすための作戦なんですか?
ってか……香華と希望って、もういじめっ子いじめられっ子っていう関係じゃないよね。どちらかというと……。
「喧嘩するほど仲がいい……」
「なんか言った?」
「ひぃ!?」
同時に二つの顔が私を覗きこんで言った。こ、こここ、怖い!!!!
変な声出ちゃったよ……。ダメだダメだ、落ち着け自分。こんなんじゃないんだよ。なんなのほんと、私おかしくなっちゃったんじゃないの?
ううん違う、これは違うんだ。私の本来の姿じゃない……って、厨二病か!
いや、中二病は関係ないか? てか、意味が食い違ってる?
「大丈夫? 純香ちゃん。こんにゃ奴とは離れて、さっさとあたしと仲良くらったほーが良いわよ……」
「な、何言ってんの、純香ちゃんはあんたなんか選ばらいもん。らよね!?」
「え、ちょっと、あんたら……」
お互いにほっぺたをつねりあって悪戦苦闘……的な。てか、噛みすぎ。
ほんと、ケンカするほど仲がいい……ってやつだ。でも、これ言ったらさっきみたいに鬼の形相で顔覗き込んでくるから、無理、言えません。
ってか、いつから私、こういう性格になったんだ!?
私はこんな子じゃなかったはず。そうだよ、こんな子じゃなかったですぅ!
とまあそんなかんじで。
相変わらず二人はほっぺたのつねりあいしてるし、さっさと仲良くなっちゃえばいいのに。
というか、希望と香華が仲良くなれば一件落着なんだよ。私はなるべく香華とは関わりたくないんだし。よし、ちょっと働くか。
といっても……こいつらを仲良くさせるなんて、どんなにすごい人でも無理な気がする。魔法とかで心を捻じ曲げるようなやつをかけても、多分全く効き目ないと思うな。
それくらい、お互い嫌ってると思う……ってか。
「そんなんじゃだめじゃん!」
思わず叫んだ。そうだよ、ダメだよ。希望と香華はポカンとして私を見ている。そんな目で見ないで、やめて。
「だ、大丈夫? 純香ちゃん、やっぱりいじめなんてうけてたから頭がおかしくなっちゃったんだね……」
半泣きになりながら地味に失礼なこと言うな! 希望!
「違うわ、あんたなんかと一緒にいるからよ!」
私をいじめてたくせにそれを正当化して反論するな! 香華!
ってか、本当に本当にこれはまずいよ。
――――私、完全に頭のおかしい子になってます。
厨二!? 厨二なの!? 私、厨二病なのかな!? 自分特別とか別に思ってないんだけど!
うん、大丈夫。私は多分中二病じゃないはずだよ。あれ、これって字、どっちが正しいんだっけ?
厨房の厨? それとも、中学二年生の方の中? まあいいや。
「おーい、おーい」
「へっ、えっ?」
「だいじょぶー?」
「じょぶじょぶー?」
「いや意味不明」
「実は私たち」
「契約しました~☆」
えっ? は? 契約、って、なんの?
「はああああぁぁぁあぁ!?」
純香の最低最悪の学校生活はまだまだ続く!!
(続かないでください、終わらせてください。まじで死ぬ。そんなに私をいじりたいのか。by純香)




