2話 天使
あらすじ!!
天使吉田がJKの田中に天使になってくれ云々って言ってたぜ!
そして、しばらく屋上で休んでいたら、ちゃんと胸の風穴は塞がった。田中丸子は無事に生還した。
(はーホントに塞がった。四〇パーぐらいは夢だと思ってたんだけどな。)
どうやら夢じゃない。ちゃんとある程度痛みは残っている。
先ほど、和服天使こと吉田駿之助は言っていた。
「それはただ塞がっただけだから、乱暴に動いたり転んだらすぐに血がブシャーやで。もうホントあれよ。千葉県船橋市でお馴染みのゆるキャラみたいになっちゃうから。ブシャーって。」
「あー、ねばーる君ね(?)」
「ふなっしーや。」
そんなやりとりがあったので、絶対に転ばないように過ごさないといけない。しかし、教室で座っている限りは転ぶなんてことはないだろう。
(あ、五限が始まっちゃうやで。)
そう思って丸子は席を立った。
「あっ☆」
そのとき!!!
とくに何もないところで丸子が転んだッッ! やはり頭がおかしいッッッ!
「あっぶないなお前。」
そのとき、誰かが丸子の身体を支えてくれた。おかげで転ばずに済んだ。
「あっ、ありがとう……」
普段の丸子は、一応女子高生らしくおしとやかに過ごしている。その例に漏れず、静かにお礼を言う。
だが、礼を言った相手は、先ほどの天使だった。
「おたく、さっき言ったばっかだろ。転ぶなって。」
「ッッ!」
天使の姿を見て丸子は、瞬時に周りを見た。
こんなヤバい格好のやつが教室のど真ん中にいるのだ。もし見えているのなら、騒ぎが起きるはずだ。
だが、教室はいつもと変わらない風景だった。皆、友達同士で団欒している。
この天使は、周りの皆んなには見えていない。つまり、丸子だけが見えている。実際に天使を見て触れるのは、この教室内では丸子だけだ。
「……ありがとね。」
とりあえずその事実だけを確認して、小さな声で吉田にお礼を言い直した。
*
「マジね、天使の業務って本当ブラックなんよ。もうマジでびっくりするぐらい忙しい。」
現在、午後の六時。この天使は横でずっとこのように喋っている。
「あのね!! さっきからウルサイネン!!!」
「何だよ。愚痴ぐらい言ったっていいでしょ。」
「私一応初対面! お前の話をまともに聞けてるのは、ただ私の精神力が強靭だからだ! 天使ごときにはビビらん。つまりお前は運が良かったんだよ!! あんま馴れ馴れしくすんなッッ!」
「えー? これからバディとしてやってくんだぜ。バデーよ、バデー」
「何で言い直したんだよ」
こんな寸劇を、かれこれ半日はやっている。人がいないタイミングを見計らって、ちょいちょい話している。
ここで、丸子は周りを見た。学校から家まで、徒歩二十分。その間五分ほど、誰も通らないような狭い道を通る。今いる場所がそこだ。
ここら辺なら、話していても誰にも聞かれることはない。
「……で、話してよ。天使の業務内容。私は何をすりゃいいの?」
「お、やっぱやってくれるんだな! お前は素晴らしい人間だな!」
二人は、気持ちゆっくりと歩いた。
ちょっとずつ、ほんのちょっとずつ
文章がちゃんとしてきたべ。
これアハ体験ね。




