最初の血
太陽がまだ高く昇っていた時、訓練は永遠に変わってしまった。
リアナはミラに教えていた──風の音の聞き方、攻撃の方向の読み方、そして先を読む術を。
ミラは疲れきっていて、やっとのことで構えを保っていた。
──あと五回?──と、乾いた舌で尋ねる。
──あと五回──とリアナが答え、手を上げ…そして止まった。
森が…沈黙していた。
鳥の声も、葉のざわめきもない。ただ、風だけ。
そして、彼女はそれを見た。
茂みの中に光る、小さな目。
──ミラ! 後ろ!
草むらから飛び出してきたのは、三体の歪んだ姿のクリーチャー──ゴブリンだった。背が低く、猫背で、緑がかった肌、錆びた武器を持っていた。しかし、その目は…冷酷で、知性に満ちていた。
ミラは悲鳴を上げて後退した。
リアナは腕を上げて彼女の前に立ちふさがる。その気配が変わる。
──ゼウス:「汚染されている。ただの獣ではない。」
──フレイヤ:「怒りを感じて。でも恐れるな。」
──ケツァルコアトル:「風。今だ。」
リアナは脚に風を集めて跳躍し、回転蹴りで一体目を吹き飛ばす。
二体目のゴブリンがミラに襲いかかる。
──避けて!──とリアナが叫ぶ。
ミラは不器用に転がり、倒れたが、なんとか立ち上がった。訓練は完璧ではなかった…だが、無駄ではなかった。
三体目がリアナに飛びかかる。彼女は首を掴み、短い雷撃を放って気絶させる。
──イシス:「まだ殺すな。導かれている。」
──導かれてるって…?
第二波が襲来。今度は五体。より大きく、より連携していた。
リアナはフレイヤの力を借り、腕を獣のような形へと変化させる。
ミラは即席の槍として枝を手に取り、背後を守る。
──これ、訓練じゃないでしょ!──とミラが叫ぶ。
──今こそ、訓練よ!
戦いは混沌となった。
爪。跳躍。叫び。
だが二人は、陣形を保ちながら後退しつつ耐え抜いた。
リアナが倒し、ミラが注意を引く。
リアナが守り、ミラが不器用ながらも果敢に攻撃する。
最後のゴブリンが倒れた時、二人は埃と汗、小さな傷にまみれていた。
荒い呼吸。
──大丈夫?──とリアナが聞く。
──足が感覚ない…でも、うん。
それってつまり…
──エピックだった?──とリアナが遮る。
──「無茶苦茶」って言おうとしたけど…うん、エピックでもあった。
──ヴィシュヌ:「世界は君たちの準備を待ってはくれない。
だが今日は…最初の一歩を踏み出した。」
あなたの初勝利も、カオスそのものでしたか?
この章で「よっしゃ!」と叫んだなら、評価を忘れずに。




