19話
経験値稼ぎという名のお金稼ぎをし、街に戻ってくる。
疲れ切ったヴァームを連れ、次のところへ歩き出した。
青色が解放されたことにより、青の明度によって朝夜の感じがわかりやすくなった。
そして空がとても綺麗に見えた。
青いキャンバスに白い雲。
見上げながら歩く。
―
「ねぇ、まだ怒ってるの?」
「怒ってないよ」
「よかった!それでどこ行くの?」
「山の方にね」
「え?またあそこに行くの?」
「途中分かれ道あったの覚えてる?」
「ううん。全然」
「あ…そう」
「え?なんで目を逸らしたの?ねぇ!」
―
「ここ」
「向こう行くと山道に行くよね。ここに分かれ道なんてあったんだ!全然気づかなかった!」
「多分、グランダルを倒した後に道ができたんだ、行ける条件としてボスを倒すことだったんだろうね」
「ふーん…それじゃこれから先は初めましてかな」
「どこ行くのも大体初めましてだけどね」
―
道を進んでいくとどんどん降っていく。
進んだ先には…。
「すごーい!」
「磯の香り…今度は海か」
階段状にできている街並はまるで外国を彷彿とさせるものだった。
そして海のほうに行くと波の音が聞こえる。
「不思議…心が洗われるみたい」
「性根はしっかりした方がいいかもね」
「その言葉余計だと思うんだけど…」
「気のせいだ…」
二人砂浜に座りながら陽が暮れていくのを見ていた。