1話
この世界には色がない。
あなたの色で染めてほしい。
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「うわぁ…すごい…白黒だけのゲームなんて画期的だなぁ…」
家の形、噴水、木々も全て黒い線で描かれる。
線だけでも薄い黒線、濃い黒線、細い黒線、太い黒線。
色がないだけでも色があるように見える。
目の錯覚なのか、近くで見ても白と黒で構成されている。
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Color of Fortune〜運命の色〜
このゲーム初期は白黒で全て描かれる。
各地を巡り、色を取り戻していく。
繊細なタッチがメインで買われているらしいが、意外と冒険性も相まって売れ行きがいいらしい。
そんな中、1週間越しにこのゲームを買った。
VRRPG。最初に職業を選ぶ。ゲーム性は昔ながらの行動を選択する。
どんどん仲間を作って、行けば冒険も楽しくなってくる。
ただ、選択肢があり、選択肢を間違えると仲間になってくれないらしい。
その他にも仲間キャラクターによっては嫌いな職業、性格などの内部設定もある。
しかも、このゲームの攻略情報は開示してはいけない。
なので、1週間経った後でもほとんど攻略情報がない。
初見攻略ということになる。
一つだけ言えることはレベルを上げても一緒に敵のレベルが上がることによって無駄にレベルを上げすぎると詰む可能
性があるということ。
このゲームでは経験値モンスターは悪なのかもしれない。
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『お名前を伺います』
「リアム」
『それでは職業をお選びください』
剣士(片手剣+盾・二刀流)・戦士(両手武器)・盗賊(片手武器・二刀流)・武道家・魔術師(杖・双杖)・
狩人(弓矢)・調教師(指揮棒)
「盗賊」
『それでは副業をお選びください』
鍛冶屋・商人・アイドル・芸人・賭博師・錬金術師・料理人
「商人」
『それでは最後に。あなたの好きな色は何色ですか?』