レポート・レポート・レポート
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入学式も終わり、いよいよ通信教育の二年間の始まりだ。
配布された年間予定表を見ると、四月の入学式の次には八月のスクーリング。ついで九月の期末考査。十一月のスクーリング。二月の期末考査。そして四月の修了式。これが一年間の流れであり、スクーリングと期末考査には、大阪へ赴くことになる。
入学式のときに渡されたものは、それぞれの科目の教科書と学習指導書。学習指導書には、あたかも講義を受けるがごとくに、詳しく講師の説明が書かれている。
一年次で履修科目は、神道概説、神道史概説、神道古典、祝詞購読、神社祭式、神社関係法規、国史、書道、民俗学、国語。
二年次にはさらに増えて、祝詞作文、神社故実、神道教化概説、宗教概説、神道演習、心理学が加わるらしかった。
月に一度のレポートというのは一教科につきということで、多い月には三つのレポートを出さなくてはならない。それも提出期日必着で、いかなる理由でも遅れたら受理されない。
子育て中とはいえ、当時、息子たちは小中学生であり、日中は学校。幸いにも私は主婦であるから勉強は進んだ。
何より面白い教科は、神道古典、古事記の勉強だ。神道系の大学に進んでいたら、もっと深く学習できただろうにと、その時ばかりは少し後悔したものだ。
神代の時代、イザナギ・イザナミの男女の二神の国生みから始まり、イザナギのミソギから生まれたアマテラスオオミカミ・スサノオノミコト、ツクヨミノミコト。その後アマテラスの岩戸隠れ、スサノオの大蛇退治、因幡の白兎、海幸山幸と、幼い頃に読んだ記憶のある神話やいろんな神様が登場してくる。
本当に読みながらわくわくしてくるような面白さだった。
提出したレポートには点数がついて戻ってくる。ぜったい百点に違いないと自信満々でも、六十点とか七十点とか結構厳しい採点でガクッときたものだった。




