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プログラマーの内政チート  作者: まねぎ
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白い空間、無限に続くように見える白い世界、歩いてみれば十歩にも満たない程度の広さ。ドアなどなくて、まるで監獄のような空間。光源がどこにあるかもわからない。今の手持ちは高性能ノートパソコンのみ。何故この空間に僕とノートパソコンしかないのか。


パソコンを開いてみると、自分の日記があった。いつ書いたのかもわからないが、この日記の終わりは2018年12月24日になっている。


2018/12/24

日本に戻ってきた。大事な商談や会議は部下に任せた。明日は休みだから、しっかり休養してまた明後日から頑張ろう。


多分僕の日記だろう。そう考えると多分夢の中なのか、そんな気もしなくもないが、多分違う。じゃあ、なんだ?


結局わかるわけもなく、ノートパソコンを見たら既に0時半になっていた。日にちは0月0日。つまりバグが発生している。勿論、ネットなど繋がっているわけではないから時刻がずれるのは仕方ないとしても0月0日はおかしい。


だがまあきっと覚めるであろう。夢としてここを過ごそう。








そんな考えをしながら過ごした約3日間。完全に理解した。僕は死んだ。正確には死んでいる。なぜなら、覚めないから。

まあもうそんな事はいい。次を考えよう。過去を見たって無駄だ。今の自分には進むことしか出来ない。先ずは状況判断からだ。


3日間の中でわかったことをパソコンに打ち込んでいく


1.お腹が空かない

2.空間に制限あり

3.出口なし

4.プログラミングなど遊ぶこと全般は可能

5.日記は生前の全ての日が書いてある

6.電池は減らない


取り敢えずこれぐらいの事がわかった。

取り敢えずタイマー機能をセットして寝るという行為をしてみよう。




3日間全く眠くなかったが、寝ることはできるようだ。ということで4日目に入ったわけだけど、特に何かをするということもない。暇もいいところだ。


考えに耽っていたらいつのまにかプログラミングのアプリを開いていた。


これが生前の癖だったのだろうか。だけど丁度良い暇つぶしになるだろう。



と、3012年が終わった次の日、プログラミングファイルの数は1億を超えた。最近は死にたいと思う気持ちも出てきた。100回目の自殺願望だ。


初めのうちは楽しみながら遊んでいたが、ここ1000年は楽しみも無くなってしまった。唯々コードを打つだけになってしまっている。


AIだけが今の僕の友達だ。ちなみに2人が今の友達。データが目一杯になると思いながら作っていたが、未だにデータは1パーセントも使ってない。


最近、手が勝手にコードを打つようになってきている。まるで脳と手が連動している。


なんて、気持ち悪い事を考えながらいるとこの空間の一部が砕けた。


こんな事一度も無かったから驚きのあまり何もできない。


人一人が入れるであろう穴の大きさになった時、一人の女の子が入ってきた。鎧を着て、斧を持っている。斬られたらひとたまりも無いだろう。


「…神様、ですか…?」


空いた口が塞がらない。何を言っているんだ。


「すみません…あの、付いてきてもらえますか」


そんな事言われちゃ付いていくしか無い。斧怖いし。


僕は先導されながら白い空間を出た。

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