楽しいウォーキング(だが、それも今だけ)
95話
美咲に促され外に出るため歩くのだが、外行って何するんだ?
クエストも受けてないからどこか遠い場所に行く必要もないし。
「なぁ?何しに行くんだ?てか何がある?」
「それは、行ってのお楽しみ。今は私とのウォーキングを楽しんで♪」
「は、はぁ。」
それから俺たちはずっと歩き続けた。
そして、今の俺は歩きすぎたせいか足が慣れ、この距離の長さも足が痛くならなくなった。成長だな!
「これから少しばかり驚くと思うけど、まぁ気にしないで」と突然美咲が言ってきた。
「なんだよ?不吉なこと言うなよ」
なんだ?外に何があるんだ?
分からない。全くわからない。
そして外との境目の門へとたどり着いた
「じゃあ出るよ」そう言い門の扉を開けた。
俺は緊張した。ここから何があるのか?
だが、意外にも外には何もなく、いつもの風景が広がっていた。
「え?何もない…」
「ここはそうだよ。私が行きたいのはもうちょっと向こう側」
そう言い、再び歩き始めた。
しばらく歩くとなにやら音が聞こえる。
これは、何の音だ?
歩いていくうちにその音はだんだんと大きくなる。
「なんだこの音?」
頭に響く嫌な音。何かが壊れている。破壊されている音に聞こえるような気もするが。
そして、俺はその正体と出会った。
「はぁ?!・・・・・・」
なんだあれ?あれは?ゴリラ?
人一倍視力がいい俺は遠くからの距離でも見えるという、特殊能力、、では無いが凄い能力を持っている。
「まさか、ゴリラ見たいな形しているなんてねぇ。思いもしなかったわ」
目の前にいるのは、人と背丈は同じなのだが、筋肉質で、背中は曲がっていて、おまけにサル顔という。まさにゴリラ以外何がいると言う生物がいた。
「おい?あれって、普通のゴリラ、、、な訳無いよな。」
「な〜んか、嫌な予感するんだよね〜。
もしかしたらあれただのモンスターじゃ無いかも。」
「は?どういう事だよ?」
「それはあとで言う。それよりあいつこっち向いてるけど。どうす、、、危ない!」
俺は美咲に手を引っ張られ何かから避けた。
後ろを見てみると
「?!!!」
俺の元いた場所は土ではなく、氷に変わっていた。