俺も強くなったんだ!!!
87話
とりあえず、稽古場に行くことになった。
着いて中に入ると、さっき雨だったせいでもあるのか人が全然いや、いなかった。
「やっぱ人いないねぇ。これ久しぶりに本気だそっかな」
「やめろやめろ!危ない。死ぬ。」
前に一回だけ本気を出されたことがあった。でも、その時は防戦一方・・・いやちがう。すべての攻撃をモロにくらった。
そして、終わったあとには大体の箇所の骨が折れていた。
思い出すだけで、体が痛む。
「あっそう。はぁ、ダメか〜前は楽しかったのになぁ」
「うわぁ、鬼だわ。怖〜」
「誰が鬼だって。もういい、怒った。許さないもん。」
まずい。怒らせてしまった。
「ごめん。ごめん。悪かった。反省します。いやしてます。」
「・・・ほんとに?」
「ほんとです」
「そう?じゃあやろっか。」
そう言い、俺は剣を構えた。
俺もこの一ヶ月間はそこそこ頑張った
だから、多少は強くなっているはずだ。
「じゃあ、とりあえず。・・・『構造変化開始』」
俺はそう唱えると剣の形がどんどん変わっていった。そして
「ふぅ、今日はこれが限度か」
二本の短剣が、普通の剣に変わった。
これは、この一ヶ月の間、美咲から教えてもらった技だ。魔力の少ない俺でも、これぐらいは出来るようになった。進歩だ。
で、この技について説明する。これは重さは変わらないが、武器の見た目威力はその武器並みの強さを誇る。調子がいい時は日本刀にもなったことがある。
「ふふ、まだまだね。ならわたしは」
彼女が作り出した武器は、ショーテルだ!!もっとも嫌いな武器だ。
「さってと、ではっ」
といきなり仕掛けてきた!
おい、待てこれ本気だろ?
武器のスピード早い。追いつけねぇ。…
そして、今日はコテンパンにされた。
あの言葉が仇となった。
俺は必死に立とうとするが、立てない。
あっ、これ折れてね。骨逝ってるね。
「ねぇ?美咲ちゃん、俺を運んでくれない?」
「どうしたの?てか、美咲ちゃんって、、、良いわね!」
良いんだ
「まさか、骨…」
「たぶんそのまさか。」
「ごめんごめんつい本気になっちゃって謝りま〜す」
こいつ確か、「あなたのことは絶対守る」って言ってましたよね。いや言ってた。俺は覚えてるぞ、あの時の馬車の出来事一語一句おぼえてるぞ!!
「じゃあ、フォリアに回復してもらって。私治癒魔法だけは扱えないから。」
そうして彼女は俺をおぶってくれた。
「あっ、なんかありがとう」
「いいのよ、別に。なんだろう。なんだか、子供を乗せている気分見たい。
ずいぶん大きな子供ねー」
「うるさいなぁ」
「あら?そ〜んな態度とっていいのかしら?私の背中から降りたいのならいいけど。」
「ごめんなさい。ほんとごめんなさい。」
こんな会話をしているが俺たちはいつまでも仲良しです!