いつもとは違う彼女
いつもより少し遅れました。
許してください。
次のやつはいつも通りです。
83話
美咲が来てくれたのは良いがその目には殺意とも思われしい感情が見えていた。
「ほゥ、ほぅ、オなかまのごとうジョうか!!イや、そのタイどからみるにコイビとかぁ?」
[ほぅ、ほぅ、お仲間のご登場か!!いや、その態度から見るに恋人かぁ?]
山賊の主が話しかける。その言葉は多少挑発しているように思えた。
だが、美咲はそれを無視している。
「フッ、フッ、ハハハハハッッ!!」
主は大笑いしたあと
「ムシ、むしねェ・・・いいドキょうジャねぇか!!おれにむしスるとは、おもしれぇな。キサま、ナハなんといウンダ?」
[無視、無視ねぇ・・・いい度胸じゃねえか!!俺に無視するとは、面白れぇな。貴様、名はなんと言うんだ?]
だがその質問にも無視で返す。
「そウカ・・・・おまえらヤッチまえ!!」
[そうか・・・・お前らやっちまえ]
そして、部下達の何人が一斉に仕掛けた。
「みごとオレたちがカチ、そノ、カラダすきにあつかカワせてもらうらゼ」
[見事俺たちが勝ち、その、体好きに扱わせてもらうぜ!]
と、部下どもがほざいている。
だが、その刹那彼女は両手に日本刀を作り出し
「秘剣 風来刃」
そういった途端、部下ども吹っ飛び壁に激突した。
「な、なンだ、あイツ・・・ナニをした?」
[な、なんだ、あいつ・・・何をした?]
その場の誰もが何が起こったか分からなかった。
そして、主に向かい
「コレいじょうやるなら、アンたはもっとイタイおもいヲするかもよ・・・だから、コイツをハナせ!」
[これ以上やるなら、あんたはもっと痛い思いをするかもよ・・・だから、こいつを放せ!]
彼女がそう言うと山賊の主は早々と
「ワカった、わかったッテ、、、
そうオコルナ。ほら、コイツのナわをほドいてやれよ」
[分かった、分かったって、、、
そう怒るな。ほら、こいつの縄を解いてやれよ]
そう言って、彼女も俺の元に来て縄を解き始めた。
「ごめんね、ごめんね鳴海。もっと早く来てあげたったけ・・・」
彼女が縄を解き、話している最中なのに
「あまいなーーー!!!!」
と山賊の主は彼女に向かってナイフを振り下ろした。だが、
「なぁ!!」
そのナイフは無秩序な場所からでた剣によって弾かれた。
そして立ち上がり、独り言のようにつぶやく
「あぁ、殺したく無かったんだけどな
もう無理だ。」
そいつに言葉が伝わってないのに
「すまない、ユルせ。ゆるしてくれ」
とこのあと起きる展開を予想したように後ずさりしながら嘆く。
そして彼女は終わりの鐘を鳴らす
「『全ての理をに通りこれを使うことを命ずる
我、浅はかな思いは捨て、全てに注ぐ。
さぁ、受け取るがいい。
amasent liu』」
そう唱えた途端、俺は目の前が強い光に覆われ、何も見えなくなった。
そして、やっと見えると
小屋の半分が跡形もなく無くなっており
もちろん主の姿もない。そして、部下も何人か居なくなっている。
「これはっ・・全部美咲が、、」
俺はついそう言ってしまった。
「うん。そうだよ!!だってあいつらが悪いんだから。それより早く解かないとね」といつもの調子の彼女に戻った。
そして、無事解くと
「じゃあ帰ろっか。薬草結局なかったけど…」と言って半壊した所から出て行った。俺も歩き始めるが、つい部下どもを見てしまう。あいつらの目は恐怖に取り憑かれ、怯えている。もうその目に光はない。
そして、彼女のあとについていく。
だが、ズボンのポケットに何か違和感を感じる。取り出して見ると、薬草だった。
「あっ、あった。」