拉致られました…
82話
いわゆる拉致だよな。これって最悪だよ。
どーせこの手の相手は身代金が、目的だよな。それで話しかけても黙って会話をするなんてしないよな。メンドクセェ
だが、意外なことに相手から話しかけてきた
「オマえ、ナニシニきた?ココがオレたちのナワバリだとイうことをシラナいのか?」
[お前、何しに来た?ここが俺たちの縄張りだという事を知らないのか?]
ここは嘘をつく
「あぁ、知らなかった。ところでお前らは何故俺を拉・・捕まえた?」
するとなぜか全員下を向き、黙り込んでいる。
おいおい、嘘だろ!!なんとなくとか言うなよ
「リユうはナい。オレたちのナワバリにハイッタからだ。」
[理由は無い。俺たちの縄張りに入ったからだ。]
そんな変わんねぇじゃねぇか…
「俺をここから出す気はあるか?」
そう言うと、今度は仲間同士で顔を合わせた。そして、全員で大笑いをした。
「そレは、ムリってモンだ。イチドとらえたヤツはしぬまでカエさネェ。それがココのキマリだ。」
[それは、無理ってもんだ。一度捉えた奴は死ぬまで帰えさねぇ。それがここの決まりだ。]
はぁ、そうだよな…どうしよっかな
まぁ、助けが来るまで待ってみるか
こいつら俺に何かするわけでもなさそうだし。
それから俺は寝ることにした。
そして、どのくらい寝たか分からないが起きる。
この空間は外の明かりを遮断しているので朝だか昼だか夜だか分からない。
目の前には相変わらず俺を監視している山賊ども。
「お前ら、暇なのか?」
「イヤ、するコトがないんだ。」
[いや、する事がないんだよ。]
同じだよ。
だが、思ったのだが、ここが縄張りなら他にも誰か捕まっているはずだ。
「なぁ聞いていいか?俺意外に誰もいないが、どこにいるんだ。」
「はァ?ナニをイッテるんだ?そんなノイルわけナいだろ。」
「はぁ?何を言ってるんだ?そんなのいるわけないだろ]
「はぁ?!!なんでだよ!そんなはずないだろ。だってさっき、『死ぬまで帰さねぇ』とか『決まり』だとか一回ぐらいは捉えないとその言葉成り立たないよねぇ?」
「ナニをいっているかワカラナないが
オマエがはじめてダ。ソリゃ、こんなヤマオクだれもコねぇよ。」
[何を言っているか分からないがお前が始めてだ。そりゃ、こんな山奥誰もこねぇよ。]
あぁ、最悪だ。俺が第1号とか死んでもやだよ。はぁ、ため息しかでねぇ.
まじで、誰か助けて。美咲・・・
そう願うと扉が勢いよく開かれた。
「あっ!!いた鳴海探したんだよ〜
まさかこんな所にいたなんてぇ!!」
美咲が来てくれた。なんと、願いは通じるのか!!
「ホントあんたら、よくも下僕を捕まえてくれたわね。」
美咲の目が本気になった。
「許さないから・・・」