留守番っす!!
今回は鳴海視点と美咲視点のどちらともを書きたいので、先に鳴海の方を書きます
74ー表
まさかあいつが夜逃げするようなやつだとは思って見なかった。
これからどうする?このままもし帰って来なければ俺の生活の何割かまた現代みたいになるぞ。流石に1人でまだまだ知らない町を歩く気にもなれない。
・・・最悪ギルドに住もうかな?
もしかしたらフォリアも一緒にいてくれるかもしれない。そしたら、キャッキャウフフな生活が待っているかも知れない。あー、いいかも。
でもまずはそんなことより朝食を作ろう
彼女を探してたらいつもより遅くなった。俺はキッチンに行き、料理を作る。
で、作ってる最中は、昨日のことを思い出す。
まさか、今までと同じく美咲も作る
な〜んて誰が思ったか。目の前で聞いたおれが1番びっくりだよ。
昨日はあんなこと言ったが俺も一応恨んでいる。俺の今までの努力とはいったい…
そして、朝食を作り、1人寂しく食べた。
やっぱり1人で食べると寂しいもんだ。
そして、食べ終わり、片付けた。
稽古は・・・いいか。だって1人でするのも虚しいし、なんか変な目で見られそうだし。とりあえず寝るか。夜まで寝てっかな〜と思い階段を上がろうとすると
「ドンドン」と扉をノックする音が聞こえた。「多分、美咲のお客さんだろう」
そう思い居留守を使おうと思ったが、
急に昨日のことを思い出した。
「あぁ、この家って美咲に監視されてるんだっけ?・・・じゃあ、出ないと怒られるな」そう思い扉を開けると
フォリアが立っていて、これは珍しい客だな。
「あ、なルみクン??!!
どうシてココに?」
[あ、鳴海君??!!どうしてここに?]
あー、フォリアって俺がここに住んでること知らないんだ。多分あれか、美咲とはお友達設定だったんだろう。
「いや、これはね。えっとね、美咲は
義理の姉なんだ!だから今この家に済ませて貰ってる。」なーんてしょうもない嘘をつく。だって「俺現代から異世界転移してきたんだ」とか言ったら多分バカだと思われるだろ。だから、これくらいの嘘をつこうかと思った。でも多分バレるな。とか思っていたが
「そうナんでスカ!!それデ、スコシふいんきがニてルなァっておもッてたんデス。」
[そうなんですか!!それで、少し雰囲気が似ているなって思ってたんです。]
フォリアはまんまと信じた。なかなか
素直な子だな。あいつと違って。
「で、何の用?美咲に用か?」
「はイ。そうナんでス。で、いマ、みさサんはドコに?」
[はい。そうなんです。で、今、美咲さんはどこに?]
「今は家にいないよ。朝起きたら居なかったんだ。どこ行ったんだろうよ?」
俺がそう言うとフォリアは「ほほぅ」と言い
「それじャア、イエにおじャまシてモイいですカ?」
[それじゃあ、家にお邪魔してもいいですか?]
「え?いいけど」と言うと
「おっじゃマしまっスーー」
[おっ邪魔しまっすーー]と元気よく入って来た。
俺も扉を閉めリビングまで行くと床に座っていた。
「せっかくソファーや椅子があるんだから座ればいいのに」と言うと
「いいんデす。ソレよリ、トナりにすわってくクだサい。」
[いいんです。それより、隣に座ってください。]と言われた。
なので、フォリアの隣に座った。
それから無言の時間が続いた。
ずっと隣同士で座るという異常な光景が続いたが仕掛けてきたのは彼女だった。
突然頭を俺の肩に乗せてきた。
俺は少しドキッとしたが、決して彼女の方は見ない。謎の恐怖が俺を襲ってきている。なのでずっとまっすぐを見ている。だが、
「ネぇ?こっち、ミてくダさい」
[ねぇ?こっち、見てください]
そう言われた。なので硬直している首を
必死に動かし彼女を見た。彼女の顔は凄く優しく、可愛かった。だが、同時に何か恐ろしい。そして
「なっ!!」
彼女が俺を押し倒した。
肩を腕で押され、足で足を固定している。
動かん。
「ワタシ、もうムリ。たえらレない。」
[私、もう無理。耐えられない。]
「落ち着いて、話し合えば分かるよ」
と自分でも訳の分からないことを言う。
「だいじョウぶ、ですよ、イタクしマセんから。」
[大丈夫、ですよ、痛くしませんから。]
と彼女の思うがままにされそうになった時、
「ドンドン」と扉をノックする音が聞こえた。
「出ないと。ね?ね!!」
「イイんデスよ。ほっとけば、カエリますから。」
[いいんですよ。ほっとけば、帰りますから]そして、彼女は無視したが
そいつは普通に入ってきやがった。
「なんで、ムシすルンですか?キノウの
まだ・・・・」
[なんで、無視するんですか?昨日のまだ・・・]
ランドロフが何の躊躇もなく家に入ってきた。
お前かー!!!
また面倒くさい事になりそうだ。
「ナルミなにシテるんだ?キミもツミなおとこだ」
[鳴海何してるんだ?君も罪なおとこだ]
おい、見てないで助けろよ。
と思ったが、フォリアが突然立ち上がり
「な〜ンか、キモチさめました。またこンドしにキマスから、てイコウしないでくだサイね♡」
[な〜んか、気持ち冷めました。また今度しに来ますから、抵抗しないでくださいね♡]と言って帰って行った。
ふぅ、疲れた。なんなんだ?彼女あんなだったか?そう思いながら
ランドロフがまだいることを気にする
「美咲なら今はいないぞ。」
「そウなのか?ならカエッテくるまでオレも・・・」
[そうなのか?なら帰ってくるまで俺も・・・]
「やめろ!!帰れ。帰るんだ」
そう言い、家を追い出した。
もう疲れた。今日は寝よう。
そして今度こそ階段を上がり自室に戻りベッドで寝た。