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ちょっとシリアスかも
6話
言語が通じない世界で少年は、
いままでの自分の考えを
なんて浅はかだったんだろうと思い、
そして、後悔した。
「どうにか、こっちの言葉を
理解する方法をみつけないと・・・」
少年は再び歩み始めた。
「本屋なら、、、何かあるかもしれない」
そう思い、本屋を探しに出た。
だが、この世界の文字が分からないので、
本屋を探しても、
理解ができず、
途方にくれていた。
気づけば、来た道がわからず
さっきまでの華やかな町とは程遠い、
暗い路地裏に来てしまっていた。
「あぁ、一体ここどこなんだよ。
こっちの世界の言葉わかんねえし、
俺が夢見てたのは、
一体何だったんだよ」
少年は声を荒げ叫んだ。
腰を下ろしその場に座る。
今、この状況に絶望した。
「帰りたい、現代、俺の家。
なんてバカだったんだ俺は…」
涙声混じりでつぶやいてると、
「ねぇ、あなた人間のことば話せるけど
もしかして人間?」
と背後から
女性の優しい声が聞こえた。
少年の、絶望していた心が
その声で、正気に戻った