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異世界行けたが言語が通じねぇ  作者: メルキー
1章 異世界行けました・・・
45/163

全てお見通しですか…

45話

確かに今まで、火は扱ってはこなかった

俺のやることといえば、切ったり、美咲が調味料の量を言うので測って入れるだけ…あーそりゃ、うまくなんねぇわ。

「ヤベェな、まじで。ガチで家追い出されそう。」

正直何を考えていいか分からない。

このまま家を出て行き、1人で暮らしていく…いや、それは無理だ。

多分、まずクエストでモンスター達に勝てる気がしない。

やはり、何とかして料理を上手くするしかない。


まぁとりあえず今日は寝よう。

重い本を持ち、自室に入った。

もう、絶望しすぎて、自習などできない。寝る

そしてベットに入り目をつむるとすぐ眠れた。


起きると朝になっていた。

リビングに降りると

「おはよ」彼女の声がした。

俺も「おはよう」と返す。

でも、そのあと彼女、急に

「あんた料理作るの困ってるでしょ」

と言ってきた。

バレた…。なぜ?なぜバレた。

「なんで分かるんだよ?」

「当たり前でしょ、だって私この家の主よ。家の中だったらなんでもお見通しよ」

さすが主と、よく分からないことに感心していると。

「これ、はいっ」

と突然ものを投げられた。

とっさのことだったので避けた。

もちろん怒られた。

「おい、なぜ避ける?せっかくの親切を無駄にして。」

「ごめんごめん、なんか投げられると、

避けたくなる性質なもんで」

俺はそう言いながら、投げられたものを取りに行く。手に取ってみると本で、

何やら料理本みたいだった。

「どんな、性質よ。まぁいいわ。

で、その本だけど、あんたが困ってるから、私の部屋から持ってきたの。

それで勉強して、そして私を満足されて。」と彼女が言った。


なんか、正直、彼女が優しいんだか優しくないんだかよく分からないが、とりあえず、この事に礼を言う。

「ありがと。わざわざ俺のために、

しっかり勉強して、お前を満足させてやる。」

彼女はちょっと照れながら、

「うん、頑張って」ととびきりの笑顔で言ってきた。

でた、可愛い。ずっとこの調子でいて欲しい。でもその時間も儚く終わる。

「あ、今お前って言ったけど、次は言わないでよ。腹立つ。」

「は、はい…」


「よーし、それじゃあと朝食作ろ」

俺たちが台所に行く途中

「あ、言い忘れてた。食材好きに使っていいから。私を満足されるためなら仕方ないし。」

なんだ、昨日の気遣いは無駄だったか。

そして、料理を作るが、俺は今までは見てこなかった、火の強さなども見るようにした。

「・・・見過ぎ、顔怖い」

「ごめん気づかなかった。」

「顔ぐらい注意しなさい。あんたの少ない取り柄なんだから。」

久しぶりに顔のことを言われたので嬉しい。


そして、作り終え、食べ、片付ける。

いつもの動作をいつも通りに繰り返す。

洗い物が終わり着替え、稽古場に行く。

そして、いつも通りの日常が待っているんだろう。俺はそう思っていた。だが、今日は少し違った。

そう、俺たちは稽古場に行き、その道中、後ろから

「あ×*<さ、し\!」

昨日3割習ったので少しだけ何を言っているか聞き取れた。

美咲と俺はその声で後ろを振り返るが

「危ない。」と美咲が俺を押す。


そう、これが、これこそが、いつもの日常にならなかった理由



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