そ、それはキチイな
43話
家に帰ると早速晩御飯を作る。
そして作りながら考える
「あと4日で自分で作らないといけないのかぁ…」
考えていると憂鬱になってきた。
とりあえず、一生懸命作り方とか覚えないといけないので全力で料理と向き合う。
「ねぇ、目が怖い」と美咲が言ってきた。あ、まじか、あまりにも集中しすぎで目がどうなっているかなんて気にしてなかった。
「ごめん、ごめん、作り方覚えるの集中してたから。」
「ほう、いい心がけだ。・・・じゃあそうだ、4日たったらテストしてあげる」
「ん?テスト?なんの?」
「いや、料理しかないでしょ。
もし、このテストで私を満足できたら
なんでも好きなこと頼んでいいわよ。」
そう言われた時
「ん?今なんでもって言ったよね?」と思ってしまう。
なんでもか、何してもらおうか・・・グヘヘへ。
はっ、いかんよからぬことを想像してしまった。でも、"なんでも"いい響きだ。
・・・・・・あ、やばい、
あいつ心の声読めるんだ・・じゃあ、
美咲をおそるおそる見る
「ん?どうした?なんか怯えてるよ。」
ふぅー。よかった想像までは読み取れないらしい。
「で、話の続き。私を満足できなかったら。この家出て行って。」
・・・・・・ん?
え、何言ってんだ?
・・・・・え、
「はっ??!?!??
何言ってんだよ」
驚きすぎて、反応がすごい遅れた。
「いや、だから、出て行けと」
「なんで?」
「だって、料理の出来ない下僕とか存在価値ないじゃん。料理だけは必要最低条件ね。」
「いやいや、そんなことしたら、俺どうするん?死んじゃうよ。」
「安心して、4日までに言語の喋り方マスターさせるから。お金は自分でクエストしてなんとかして。」
こいつ、最初会った時の印象と今
ま逆だぞ、「家に住ませてくれる優しい人」とか思ってたけど、
今は「家から追い出すただの悪魔」。
「てかさー、そんなに驚かなくても、
だって、私を満足させればいいんだよ。
簡単じゃん」
何が簡単だ。ゲームのラスボスを防具なしで倒すぐらいむずいぞ。
「まぁ、それまで徹底的に指導してあげるから。私も下僕がいないと困るし。
多分居なくなると涙出ちゃうかも。
私か弱くて涙もろいから」
最後言ったことはスルーしておく。
でも、あぁ、そうだ、まだ4日あるんだ
この間彼女が教えてくれんなら大丈夫だ。
そう思い、体温が一気に熱くなったので
水で手を冷やそうと思って冷やしてると、
「そういえば、さっき変な妄想してたけど、あれもう一回したら・・・ね?
わっかてるわよね。」
と耳元でささやかれた。
その途端一気に体温が下がった。
最悪だ、声だけじゃないのかよ。
あれ、体が動かない。いわゆる金縛りかな。だが、それが
俺の怒涛の4日間の幕を開ける合図となった。?と思う。