おらおら、姫のことなめんじゃねぇよ
1日過ぎたんで
視点戻します。
36話
俺たちの前に現れたのは
それはそれはバカでかいゴブリン見たいなものだった。
ゴブリンらしきものをこの世界で見るのは初めてだったので、確証はないが、
まぁ、そうであろう。いやてかそうだ。
俺は寝すぎたか、酔いだかで凄い意識がぼんやりしている。
が、あいつを見た時はそんなのどっかに
消え去った。
「お、おい。こんないきなり出てきていいものなのか?」
「いや、よくない。はぁ、まだ寝起きだっていうのに。」
俺もさすがにこの展開には引きそうだ。
現代世界でやってきた、ゲームやアニメでも、こんな序盤にデカブツが出てきたことはない。
うわぁ、俺の運ある意味すげぇ…
だが、彼女は驚くことなく冷静だった
いや、逆になんか怒っていた。
「あーもう、いきなり出てくるとかなんなのあんた。洞窟内行かなくて良かったけど、こんな早朝に戦うとか。
もういいや。鳴海あんたさがっといて」
「あ、はい」
「私にあったこと後悔しなさい。
刃烈奏」
そう言うと、何もない所から突然剣が
無数に出てきた。と思えばそれが一斉にゴブリンらしきものに突き刺さっていった。相手の動きが止まった。
「う、うわ〜、やべ」
その剣はもちろん刃がついていて、
なんか、かわいそうだった。
「はぁー終わった。さ、帰るよ。」
俺たちが帰ろうとした時、
洞窟内から
「グァァォォォォ」
と咆哮が聞こえてきた。
俺はそれを聞いた途端、精神面では軽く死んだ。で、帰りたかったのだが
「あれが、乱入するってやつか。
よし、こいつ倒して、報酬あげてもらうぞぉ。さぁ、ついて来い。」
おいおい、嘘だろ。
あんなの絶対ドラゴンだろ?
こいつの考えどうなってるだよ
絶対こっちの方がモンスターだろ…
「今、なんか考えた?朝、正直
心の声が聞こえにくいから。後で教えてね♪」
行っても地獄、戻っても地獄か・・・