3/163
まるで盗人のようだな
3話
少年の高校は、
4階立ての学校で、
屋上を自由に使える学校だった。
「グラウンドで部活を
やってるところがあるな。
あれはサッカー部か。
サッカーにはいい思い出がないんだよな〜
あぁ、思い出したくもないのに
思い出しそうだぁぁぁ」。
(一体、何があったかというと、
彼がドリブルをしているとき、
あまりの運動音痴さに
ボールを思いっきり踏んでしまい…
まぁ、あとは察してくれ。)
人に見つからぬよう、
コソコソと小走りに走り、
なんとか校内に入れた。
玄関から、屋上まで行く道は二つある
すぐ側の階段と端の階段だ。
端の階段を使えば
上に行くだけでつけるのだが、
天敵は一階に1番いる。
なぜなら、いろんな人が通るからだ。
近くの階段を使えば、
階段を登って、全速力で走ればすぐにつける
安全なのはこっちの方だ。
最悪、誰かが走っている最中に
見かけても、
「全速力で走ってんな」
ぐらいとしか思われないだろう。
さて、作戦決行としますか。