俺にとっては茨の道だぜ!
29話
敵を倒し再び町に戻る俺たちであったが
俺にはあの距離を帰ることができず
途中で座ってしまう。
「ごめん、やっぱ無理。座らして」
「はぁ、本当体力ないのね。
こんなんじゃ日が暮れそうだわ」
(いや、もうほぼほぼ暮れてるのだが…
)
[この世界では4時には日がくれるのですぐ暗くなる。みんなも覚えておこう]
でだ、ここで、何か喋らないと寝てしまいそうなので、彼女に話しかける。
「なぁ?さすがに俺にはきつくなかったか?
もし美咲の助けがなかったら、俺この世にいなかったと思うのだけれども…」
「そう?でも、最初から魔力を貸してあげようと思ってたからね〜
見守ってたのよ!!
あの〜あれよ!『獅子の子落とし』だっけ?」
だ〜れが、俺の親だ!!
もう、考えが姫ではなく女王だな
そして、座りながら話しているとなんだか、足の痛さも落ち着いた気がする。
「よし、もういいぞ。待っててくれてありがと」
「いいわよ。さて、行こっか」
俺たちは再び町の中心を目指す。
だが、休んでも歩き出すと痛くなる。
そして再びギルドに辿り着いた時に
は、椅子に座っていた。
美咲はフォリアに証拠写真を見せると
フォリアは美咲に袋に入ったお金を渡していた。
おぉ、あういう風に報酬渡すんだ。
そしてギルドから出るときフォリアが俺に手を振ってきてくれた。
俺も手を振ったのだが、最初のような
気持ちではいれなくなってしまった。
女の子怖い…
「じゃあ、今から、食材買いに行こ!
最初にあんたと出会った道通るから。」
「はぁ、まだ歩くのか…」
「仕方ないでしょ、食材ないんだから。
それとも、家に帰ってる?」
「いや、1人でいるのもなんだか虚しいので、お伴します。」
「ならよろしい。ついてきなさい。」
食材を買いに行くため、俺達が初めて出会った場所を通る。
この薄暗くて、汚い道を通った瞬間、彼女と初めて会った時のことを思い出し、涙が出てきた。
俺は彼女に泣いてるところがバレないよう必死に涙を拭いた。
「ふふ。今泣いてたでしょ」
なぁ?!バレてた
「いいのよ泣いたって。そりゃこんな
可愛くてスタイル良くて性格良くて
綺麗で美人な私に下僕として拾われた
のだから、感動いや、歓喜の涙も出るわ。
さぁ、もっと泣きなさい。」
そう言われた時、俺の感動が消え去った
あれ?俺の感動って一体?
そう思いながら思い出の場所を過ぎ去る