1日目終了
20話
俺は、とりあえず、日本語でいう
あ行〜さ行に近しいところから覚える
ことになった。
だが、こちらの言語は本当に
めんどくさく、
勉強がただでさえ嫌いな俺には
なかなかの強敵だった。
しかし、彼女の教え方はうまく、
「これは、馬が飛び蹴りしてるみたいな
形でしょ?それに、ツノを足すの」
みたいな、まぁ、これはあくまでも
例であって、あくまでも、こんな
例え方はそうそうないが、
結構わかりやすかった。
そして、今日の目安の終盤まで、やると
「ふぁ〜、今日はここまでかな
もう寝よ。てか眠いわ。」
「ありがとか、教え方
分かりやすかったよ。独創的で・・」
分かりやすかったは、分かりやすかった
が、マジで独創的すぎて、途中、
「ん、なんだ、この例え」
としばし思うところがあった。
「それなら、良かったわ。
あんたには早く、
おつかいも頼みたいし」
おぉ・・そうか
決して、この世界で困らないために
とかじゃないんだ。・・・
「今日頑張ってやってたから、
一緒に寝てあげよっか?」
その瞬間、本気で驚いた
多少顔も火照っている。
だが、
「フフッ、な〜んて嘘に
決まってんじゃん。
やっぱあんたのそのリアクション
好きだわ。」
この小悪魔め
「じゃあ、また明日お休み。」
そう言って、彼女は自分の部屋に
帰って行った。
だが、あやつこの本どうするつもりだ?
まさか、俺の部屋にでも置いとけと?
いや、まさかな、な。
で、俺も寝ることにした。
そして朝になると、突然、扉が
「バン」と音を立てて開かれた。
その音で俺は目覚めた。
まぁ、当然扉を開けたやつは
彼女なのだが、
「ねぇ、なんで、あの本
自分の部屋に持っていかないの。
あそこにあっても邪魔じゃない。」
と、怒りながら言ってきた。
俺は、「えー、言えよ」と思った。
そして、しぶしぶ自分の部屋に
あの分厚い、本共を持ってきた。
なんて、理不尽なんだ。
そんなこんなで、俺の異世界1日目が
、いや1日とちょっとの朝が終了した。