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いい場所見つかんねぇな
2話
異世界に行く方法を調べ尽くした俺は
できるだけ高い場所を探しに家を出た。
出た。そう出たんだ。・・・・
でも、こんな町に高い場所なんて
そうそうない。
どうする?バスか電車で移動するか?
いや待て、金ないんだ…
彼は、月にもらうお小遣いも
アニメストアに行けば、
ほぼ使い切ってしまう性格なんだ。
だからほぼ無一文。
「あぁ、1つだけ思い浮かぶ場所あるけど
あそこには行きたくねぇな。
てか、あそこであんなことしてたら
笑い話じゃすまないんだよなぁ」
彼が思い当たる場所それは、
✳︎ 学校 ✳︎
だが、ただでさえ友達がいない
この男に関しては、
もし見つかった時に、
引かれるどころの話じゃない。
「でも、異世界行けるなら
多少失うものはあっても十分か」
そうして彼は、
異世界に行けるという
絶対の自信をもって
学校へ歩みを進めていった