寝れません...寝たいです
145話
私はダイニングでそこそこ寝ていたと思う。
だが、突然ふと目覚める。
・・・・気配を感じるな…
誰だ私の眠りを邪魔する者は!!!
まぁ、誰かは何となく分かる…
私は顔は上げず視線だけ上げた。
「あぁ、起きた…」
「邪魔しましたよね?すみません」
私が起きて残念がるヨイと
眠りを邪魔して謝るフォリア
私の目の前にはその2人がいた。
結構意外だった。だって、この2人
混ぜるな危険だぞ!それが、静かに隣り同士でいるなんて、奇跡に近いような、
近くないような…
「でぇ〜どうしたのぉ。2人隣り同士でいるなんてぇ珍しぃ!」
寝起きなので口調が変になる。
すると、ヨイが答える。
「だって!!美咲お姉さまの寝顔が
可愛くて可愛くて!!」
フォリアも頷く。
おぉ!!そうかそうか!ならあの質問を
してみるか
「ちなみに起きてる方と寝てる方どっちが好き??」
「私は正直言うと寝てる方が好きです。
なんだか、ペットが寝てるみたいで
カワィィです!!」
フォリアが言う。
ほう。ペットねぇ。癒し系か。
「で、ヨイは?」
「私はどっちのお姉さまも好きなので
選ぶ事なんて出来ません!!
私ごときが選ぶなんておこがましい!」
するとフォリアが反応する。
「何よそれ!ズルいわね〜とってもずるいと思うわ!!」
「はい??何がズルいのですか〜?
私はありのままを答えたんですけど?
何か?」
「うわ〜・・・どうせ好感度アップとか狙ってますよね。怖いわ。私とっても怖い」
「ねぇ?お二人???」
少し声に怒りを混ぜた。
私の眠りは完全に覚めた。
私を起こした事、反省してもらわないと。
「・・・・すみません」
「ごめんなさい・・・」
さすがに2人は謝った。
「君たち?お風呂入った?」
すると2人はほぼ同時に首を縦に振った。
「お風呂も入って、もう寝るつもりだったんですけど、この人が『カワイイ』って叫んでるの聞こえたから、行ってみたらお姉さま寝てたから。それでほんとに可愛いかったから、
ずっと見ちゃって。」
そうか…もう寝るつもりだった訳ね
・・・・じゃあ!!許そう!!
悪気も無さそうだし。
しかも、こんなにも可愛いと言ってくれてるんだから。気分が良い。
「よしもう遅いし寝よ!!」
「え?まだ9時ですよ」
「いいの!!早寝早起き。大事な事だよ!!」
そして、私たちは寝る事にした。
ヨイの部屋に行くと、結構女の子らしい感じの部屋だった。
「可愛い部屋だねぇ〜。さすが恋する乙女」
「でも〜鳴海くん、まだこの部屋見てないんですよねぇ。
なので、どんな感じの部屋だったか伝えてもらって良いですか?」
「う、うん。分かった。」
私たち2人はベッドに入った。
ベッドは案外でかく、2人など余裕で入れるほどだった。
「じゃあおやすみ〜」
「おやすみなさーい」
電気を消し、私たちは寝た。
・・・・・・だが、私は寝れない。
多分さっき寝たからかな?
あれだけの睡眠で魔力は回復しただろう。だから、正直、今は寝る必要が無い。
あと、、、、なんかドキドキしてる。
なんで??誰かと寝た事なんて無かったから?
しかも相手はヨイだからか??
「とにかく寝ないと」私はずっとそんなことを考えていた。
どのくらい経ったのだろうか?
全く寝れない…
はぁ、寝たいのになぁ。ヨイは今頃寝てるよ。だってスースー聞こえるもん。
私は普段天井を向きながら寝る人だけど、なんだろう。今日は横を向きたいな。ヨイの方を見たいな。
私は彼女が寝ている方向を向いた。
彼女もこちら側を向いていたので顔が合う。
私は一瞬ビックリした。
だが、彼女の寝顔を見ていると安らいでくる。
「可愛い〜」つい声に出る。
あぁ、これが美少女の寝顔かぁ〜
初めて見た。
私はその顔を見ていると何だか安心感で眠くなってきた。
そして、数秒後には完全に眠りに入った。