マタ、、キテクダサイ。
139話
元の場所に戻ると、彼は私たちがいる
方向に向かって歩いてきた。
「まだ、やりますか?」
ヨイが言うと鳴海は
「イイエ。カエルダケデス
ソレヨリ、ワタシノコトナンカホウッテ
オイテ、カレラヲタスケタホウガイイノデハ?」
彼ら?あぁ、ギルドの目の前で倒れている人たちか。
「でも、、、彼らはもう…」
「イイエ、コロシテハイマセン。」
「え?!!」
私は驚いた。
なんせ、今の鳴海ならあの人たちを殺しかねない。
「アノヒトタチハ、ナゼダカワタシヲ
コウゲキシテキタ。
ダカラ、コロサレナイヨウ、キゼツサセテオキマシタ。
ワタシハコロシハシナイ。」
だが、空気の読めない男は余計な事を言う。
「でも、君は俺たちの事"潰す"みたいな事言って無かったっけ?」
ほんと、何なんだ?この男…
私とヨイは心の中で思っただろう。
「止めろ!!余計な事を聞くな!!」と
だが、鳴海はいつもの感じで
「ツブスッテキゼツノコトデスヨネ?」
私とヨイは慌てて答える
「そうだよ。そうそう。まさにその通り?ねぇ?ヨイちゃん?」
「はい!!!そうですとも!!お姉さま」
危ない危ない…
・・・よし。あとであいつぶちのめすか。
でも、今までの言葉を聴く限り、もしかしたら、
彼は完全に悪に染まっていないのではないか?
なら、、、今が彼を戻すチャンス!!
私は詠唱を唱えようとした。
だが、「ヤメテクダサイ」と言われた。
私は驚いた。
なんせ私は彼の死角に入っている。
あいつ、、、背中に目がもう一個あるんじゃないか?と疑ってしまった。
「アナタタチハ、ワタシガモクテキナノデショ?ナラ、マタキテクダサイ。
ワタシモマッテイマスカラ。」
そして、彼は路地裏に入る。
だが、その忠告を無視し私は追いかけた。
でも、彼の姿はもうどこにも無かった。
私はその場で深いため息をついた。
すると、背後から誰かが私の手を握った。
「大丈夫ですよ。また必ず会えますから!!」
この声はヨイか。
私は彼女の方を振り向き、より強く握り返す。
「ありがとう。私も頑張るから、あなたも頑張ってね?」
「はい!!!もちろんですとも。」
「よかった。ほんと良い妹になりそうだ。」
「え?!!という事は結婚を認めてくださるんですか?!!」
え!マジか。こう言う返し方してくるんだ。
「えっ??あ、、、まぁ、考えとく。」
「それは良かった。良い返時待ってますね!!」
すると、向こうからランドロフの声が聞こえる。
「なぁ〜君たち〜!手伝ってくれないか?」
彼は倒れた人たちを運んでいる。
「え〜めんどくさ…」
「コラ、そんな事言わないの。じゃあ行くよ」
私はめんどくさがるヨイを無理やり連れて行った。