さてさて、リベンジしますよ〜
129話
さっき「やるか」みたいなこと言ったが
何だか、いま思うとラクトも本来は悪い奴じゃないのでは?思ってしまう。
だって、わざわざ敵の俺を助けるか?
あいつは結構ヤバいやつだけど話せば
分かってくれるのではないかと思う。
「なぁ?ごめん。俺やっぱ話し合いがしたい。・・・・無理?」
すると、刹那。
「無理…」
「何だよ、秒殺かよ…」
「当たり前だ…
俺は戦うことが唯一の喜びなんだ。
それをやめて、話し合いなんて
バカバカしい…」
あ、これはだめだ。
やっぱ俺の勘違いだったか。
ヨイ見たいに
「本当はあなたの事が好きでした」
みたいに、、、ん?なんか違うな…
まぁ!!理由はどうであれ、こんな感じになって欲しいと思ってたんだけどなぁ
「おい…そろそろ良いんじゃないか?
多少は強くなってんだろ?
俺を楽しませてくれないか?」
・・・・・・仕方ない。やるしかないか…
なので、俺は折れた剣(日本刀から短剣に戻っている)を直そうと頑張って見る。
「頼む…集まれ」
目を閉じ、剣に全神経を注ぐ
「ほう…面白い。」
ラクトの声が聞こえる。
正直言って、それを聞いた時「あ、直ったわ」と思った。
余裕こきながら、目を開くと
「・・・・はぁ???」
直ってなかった。
「おまえっ!!!!嘘つきやがったな!」
「うるさいな…
俺は何も言ってないだろ…」
「いやいや!!『ほう…面白い』ってちゃんと聞こえたぞ!!!!」
「あ。あれか…
あれはちゃんと破片が集まっていたから関心したんだ。
てか、おまえ目開けるの早すぎ…」
「ぐぬぬ…」
だめだ。ぐうの音も出ねぇ…
確かに俺も邪念が入ったよ!!
目を開けるの速かったよ!
でもさ!!あんな言葉聞いたら普通直ったって思うでしょ
特に俺みたいな残念主人公なんてそんなのに騙されやすいよ!
何となく美咲の方を振り向く。
「頑張れ!!」というような眼差しで見ていた。
「はぁ〜・・・・」
「どうした…もう諦めたか?」
「そんなわけないだろ!!!
いや、俺っていつまでもこんなポディションにいると思うと、心が痛くなって。
出来ればクール系になりたかったよ…」
「・・・・フッ。」
あれ?笑った。
そう思ったがやはり冷静に戻った。
「面白いな…
面白いから、速く武器を直せ…」
なんか癪に触るな。
あいつに言われなくてもやるよ!!
なので、もう一度目を閉じ剣に全神経を注ぐ。
今度は目を開けない。邪念なんてあってたまるか!
そう思い、ずっと目を閉じる。
するとどこかのタイミングで『カチッ』
っと鳴った。
俺は恐る恐る目を開ける。
すると見事に直っていた。
やった!!やったよ!!!
「よ〜し。準備はもう良いぞ!!
なら、、、先制攻撃だ!!」
そう言った直後、俺は短剣を思いっきりぶん投げる。
魔力で速さが上乗せされた分、これを躱すことなど不可能!!
え?ズルい?イヤイヤ、ズルくない。
そして、見事ラクトに当たる。
だが、当たった場所が悪かった。
確実に心臓を貫いている。
「ヤバイ…ほんと申し訳ない。」
敵ながらさすがにやり過ぎたと後悔する。
だが、驚きの光景を見せつけられる。
「いやいや、いいよ…
こんなの、うっっっ」
あいつは自分で剣を抜く。
何でだ?なぜ動ける?なぜ生きてる?
「全然痛くないから…」
「お前。何者だ?」
「何者って言われても…
俺はラクト。」
俺は身体全身に恐怖が襲った。