久しぶりにお話ししたなぁ
122話
さぁ、続きをやろうか!!
美咲がよく分からない事を言った後から
なぜか記憶がない。
俺の身に一体何が?
そしてだ、もう会話に戻った方がいいような気がしてきた。
「なぁ、美咲?お前、ヨイのこと知ってたんじゃないのか?」
「うん。最初出会った時から気づいていたよ!」
「え??・・・・何で分かったの?」
「私はあいつの魔力を知っている。
だから、初めて見たときに分かっちゃった♪」
「・・・・・・」
「どうした?もしかして教えなかったから怒った?」
「いいや。むしろ、あんな楽しい時間を作ってくれてありがとう。もし言ってたら俺、怖くて楽しめなかったよ。」
「なんか、良かったねって言っていいのか
ごめんねって言っていいのか」
「気にしなくていいんだよ。」
俺は今でも、ユリとヨイは本当は別人なのではないかと思ってる。
だって、楽しかった。本当に楽しかった。
今日話してみて分かったが、
ヨイがユリになることはないだろう。
だが、俺はヨイと仲良くなりたい。
だって、ユリが俺と仲良くなれたんだ。
ならヨイだって可能性はある。
美咲は俺の心を読んだのか
「ほーんと、お人好しだよね。あんた」
「仕方がないだろ?
俺の初めての彼女なんだからさ」
なぜだか、笑みが溢れる。
「ほんと人の気持ち分かんないよねぇ…」
「えっ?なんか言ったか?」
「何でもない!!」
俺と美咲はこんな状況なのに笑っていた。
やっぱり、俺にはこの世界も仲間たちも必要なんだ。
絶対に壊させられない。壊させたくない。
そんな事を思った矢先
「な〜んで、あなた達ってこんな状況なのに笑っていられるんですか?
本当に、幸せな人たちって怖いです…」
2人の背後から声が聞こえた。
ヨイだ
「どこから入ってきたの?」
美咲が振り向き言う。
「そんなの簡単です。壁を偽りに変えたんです。わたし作るだけじゃなくて、変えることも出来るんですよ!
・・・でも、生きてるものは出来なくて…」
「なぁ、ヨイ…」俺は振り向かず名前を呼んだ
「何ですか〜?鳴海くん?」
「俺たちって、また仲良くなれると思うか?」
「うーん。あなたが私たちの仲間になってくれるなら、いいですよ。
ですが、それ以外だと無理です。
絶対に。」
「はぁ、残念だな。俺お前の事好きだったのに。」
「私は別に何も。でも、暇つぶしにはなりました。」
「そうか…」
「はい!そうです!!
もしかして、ショックでしたか?」
「ちょっとだけな。でもさ、俺は楽しかったから良いんだよ。」
「・・・・・・」
「よーし!じゃあ美咲!!!
こいつを正気に戻そうぜ!」
「私はあんまり賛成しないけど、あんたが言うなら良いよ」
「はぁ、本気で言ってるんですか。
まぁ、いいや
『hollow create』
彼女が唱えた時、視界は眩い光に包まれた。
そして、だんだん見えてくる頃には
一面、砂漠が広がっていた。
「さて、じゃあ終わりにしましょうか。
今度こそ!」