土足は厳禁!!
12話
歩いて、結構近くに彼女の家はあった。
「ここよ、ここ私の家」
その家は、大きな一軒家だった。
「どう?凄いでしょ
こんな家に住めるなんて幸せ者ね
あんた。私に大変感謝しなさい。」
「はい、ありがとうございます。
このご恩一生忘れません。」
「うむ、よろしい、じゃあ早速入って。
家の構造や、部屋の説明したいから。」
入り口を開けようとしたが、
扉がなかなか硬くて開かない。
「あ、そこ硬いから、
力入れないと開かないわよ。」
そう言われ、全力を出し切ったが
やはり開かない。
「頼りないわねぇ。
下僕よ下がれ。私が変わるから」
そう言い、彼女と変わると
彼女はなにやら、
体をほぐしている。
そして、
「やぁぁぁぁ」
と言い放ち全力で扉を、
蹴ると開いた。
「凄い力だな。でもそんな、
乱暴に扱っていいのか?」
「うーん、まぁそんなよくないけど
まあ、壊れたら、魔法使って直せば
いいかなぁ。そんなことより
中入って。」
早速、中に入ると
玄関があった。
「異世界でも、玄関あるんだな?
無いかと思った。」
「どちらかというと、私が作ったかな。
もともと段差がなかったから、
重力の魔法で段差作ったの。
そのせいで、扉、
開きにくくなったんだけど ・・・テヘ」
ドジっ子アピールされても、
正直返しに困る。
だが、なぜ、あんなに扉が
開かなかったのかはわかった。
「早速靴脱いで、スリッパ履いて。
土足厳禁ね。もし、土足したら、
何してあげようかなぁ?
一生、外に出れないような、
状態にしてやろっかなぁ
ふふ、ふふふ」
その笑い声を聞いて、寒気がした。
そして、靴を脱ぎスリッパを履くと、
階の紹介をされた。
「この家は、1階と2階があるの、
1階は、台所や、浴室場、リビング
みたいなところがあって。
2階はまぁ、個人部屋なんだけど
正直、余りまくってんの。
好きな部屋使っていいから。
あ、でも、私の部屋は
ちゃんと分かるように、
名札付いてるから。
もし、知ってて、入ったら。
まぁ、"命はないわね"」
彼女、家のことになると
いつもより数段悪い人間になる。
そして、怖い。真面目に恐ろしく怖い。
あまりこの家で、派手なことをするのは
やめよう。