タイトル変えよっかな・・・嘘です…
111話
おいおい!!これは新たな物語が始まりそうな予感だぜ!!
タイトルも
『異世界行けたがヒロインが決まらねぇ』に変えよっかな〜
・・・・ちょっと自分で何言ってるか分かんないな。タイトルってなんだ?
まぁ、そんなことより彼女とコミュニケーションを取らないとな。
「先生なんて!!俺はまだまだ人に教えられるレベルじゃありませんよっ。」
「そうなんですか?でも私みたいな駆け出し
冒険者には立派な先生です!
そうです。きっと!!」
あぁ、なんて優しいんだ。
俺たちの話を興味あるのか無いのか分からないけど真剣に聞く、隣のやつとは大違いだ。
そう思うと脇腹を殴られた。
「痛っ!!」
隣をみるとなぜだか凄く笑っていた。
怖いなぁ…
すると美咲が突然
「私を何だか邪魔扱いしている人がいるらしいので、私は帰ります。
それじゃあユリさん。
こいつをよろしくお願いします。」
そう言い、家に向かって歩いて行った。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
何を話せば良いのか分からず黙ってしまう。
彼女もそれにつられ黙ってしまう。
だが、
「先生!!今日はどうしますか?何をすればいいのですか?」と言われた。
俺は、戸惑った。何をすればいいんだ?
考えた結果まず稽古場のことを説明しようと。
「ユリさ、、、いや、ユリちゃん。
稽古場って行ったことある?」
俺がそう言うと彼女はなぜだか顔が少し赤くなった。
「もう、先生ったら私の事をいきなり
"ちゃん"付けで呼ぶなんて。大胆なんだから!!」
「可愛い…」
「はい?何か言いました?」
「えっ?!あっ、何でもないよ。それで
行ったことある?」
危ない危ない。心の声が漏れているぞ。
ちょっと反則級に可愛いすぎるなぁ。
お兄さん、いや同年代くらいか?
なんでもいいけど、お兄さんメロメロだな〜
「先生?目がうつろ向いてますけど、どうしました?」
「いや、ごめん。考え事してた…」
「私の話をちゃんと聞いてくださいね!」
「は〜い!ごめんなさい。反省してます」
「よろしい。それで、行ったことあるかの答えはNOです。」
「お〜、そうか!なら行こうか。今から!」
「分かりました。でも、準備してからでいいですか?」
そうして、俺は家の前で待っていた。
そして、
「じゃ〜ん!どうですか?私このローブ
結構好きなんですよね!」
彼女のローブは白と青が入り混じった色をしていて、私服の彼女は可愛い系だったが、ローブを着ると一気にクール系になった。
服ってすごいな!!
「かわいいよ。とっても。」
「本当ですか?先生にそう言ってもらって私、嬉しいな!ならいきましょ」
そう言うと、突然、彼女は俺と腕を組んで歩き出した。
この子、大胆だな!でもなんか恋人みたい!!
と浮かれていると、ギルドの方向から視線を感じる。
「あ・・・・・」
やつの存在を忘れていた。
よし!!!ユリちゃんの方を見て歩こう
無事俺は何事も無く稽古場についた。
こんなにも近い距離なのに、今日は凄く遠かったな…
「うわぁ〜大きな門ですねぇ。
開けられますかね?」
「大丈夫。結構軽いから!」
子供みたいにはしゃぐ彼女は門を開けると一層驚いた。
「広いですね〜こんなに広いなんて思いませんでした。」
「だろ!!ここは冒険者に特訓して貰いたいためだけに作られたんだ」
「鳴海先生よく知ってますね!!凄い!!」
「だろ!!」
美咲から教えてもらったことは黙っておこう。
空いている場所を探し、そこで稽古をする。
「ユリちゃんって何使うの?」
そう言うと彼女は腰から武器を取り出した。
「これです!!」
取り出した武器は一丁の拳銃だった。
そして、ただの拳銃ではなかった。
その銃は見るからに弾が一発しか入らないような作りであった。
「あの〜?なぜそんな銃を?」
「それはですね〜
私は一撃必殺を目標にしてますから!」
「・・・・・ん?」
どういうことだ?
「だってぇ、一撃で倒すとかカッコいいじゃ無いですか!!」
ほう。ほうほう。
彼女も結構ヤバい奴かも知れない。
それが分かってしまったかも。