ギルド生活より家だな!
102話
皿洗いが終わりロビーに出ると
美咲の姿しかいなかった。
「あれ?フォリアは?」
「帰ったよ。なんか拗ねてたよ。」
うわぁ…これ多分俺が原因だよなぁ?
だよなぁ〜。明日謝る?
・・・なんだか予想できるぞ。
シチュエーションするか
「フォリア昨日はごめん。俺、君の気持ち分からなかった。ホントごめん…」
「え!そんな風に考えていてくれたんですか!ほんと、鳴海さんって優しいですよね。ねぇ?今から結婚しませんか?そしたら、毎日私の手料理食べさせてあげれますよ。それを2人で
あ〜んしながら食べるんです。」
これだ。多分これだ。いや確定的にこれだ。
謝るのやめようかな…
そんなこと事を考えていると、クスクス聞こえてくる。
美咲の方を見ると、笑っていた。
「聞こえました?いや、聞きました?」
「う、うん!!ヤバイね、あんたの妄想。まさにその通りになさそうだわ!」
やっぱり、だよな。
・・・・よしやめよう。やめだやめ。
この事について考えるのをやめると
ふと思った、風呂ってあるのか?
「なぁ?風呂ってある?」
「え?・・・・・あ!!!!」
やっぱり。ギルドに普通風呂なんて無いよなぁ。すると彼女は
「よし!鳴海、帰るよ」
「はぁ?いやいやダメでしょ安静にしてないと」
「そんなの知らないわよ。痛みより清潔の方が最優先よ。お風呂に入ってすぐ帰ればバレ無いわよ」
そういうもんかなぁ?だが、風呂には入りたい
なので、ギルドを出て家に帰った。
家に入ると…なんだか凄い久しぶりな気がするこの風景、この匂い。やっぱここが1番だ。
「じゃあ、先に入っているから待ってて」
俺はその間に自室に入り着替えの服を取りに行った。
そして、階段を降りようとした時、
美咲の部屋から何ならガサガサ聞こえる
何やら嫌な予感がして、入ってみる。
すると、俺の目の前には知らない男、、、
いや違う。黒いローブを着て、顔も何かを被って見えないがそいつの手や足は細く、チラッと見える顔は色白で小顔であった。
まさか、こいつ女か?
「お前?だれだ?てかまず何をしている。」
俺が尋ねるとそいつはすぐさま持っているものをポケットに入れ、窓から出て行こうとした。
「おい!!まて!!」
剣を取り出し
「『構造変換開始!!』」と唱えた。
この距離、リーチの長い武器なら届く。
攻撃するつもりは無いが、脅しにはなる
だが、短剣は一切の変化を見せなかった。
そのせいで、窓から逃げられてしまった。
「クソ!!!!こんな時に魔力が無いなんて…でも、あいつ何を持って行ったんだ?」
部屋はあまり荒れてはいない。
まるで、持ち出したものがどこにあるかが分かっているようだ。
俺は階段を降り、彼女を待つことにした。
そして、彼女が上がってくるとすぐに先ほどのことを話した。
すると「え?!誰がそんなことを?」
と驚いていた。
「何かを持ち出したかぁ。・・・多分あれか」
と何を持って行かれたのかを察したようだ。
「鳴海、すぐお風呂はいってきて」
「えっ?いいよ。だって早くしないと見逃すだろ?」
「いいのよ。探す方法はいくらでもあるから。それより今は清潔さよ!」
そう言われたら、入るが、すぐに上がる
すぐに着替えてリビングに行くと彼女はすで準備を終えていた。
「もしかしたらギルドに帰ることできないかも。それでもいい?」
「いいよ。じゃあ行こうよ。」
「そうだね。よーし、返してもらうか大事なものを」