ギルドで下宿だぜ!!
101話
やばい、体全身が麻痺しだした。
動けねぇんだけど…
「どうしたの?なんでその場に座ってんの?」
「はぁい?あれ食らって立てれるやつなんてなかなかいないんですけど。
てかさ、てかさ、てかさ?あのトラップ何?殺す気?」
俺は怒っているぞ。病み上がりで体力根こそぎ奪われこれだぞ。
「なぜって、これは普通するもんでしょ?私みたいなかわゆいお姫様がどこかの下僕みたいに襲われたらどうすんの?」
あれ?身に覚えがあるな?まぁ、シラネ
「分かった。よく分かったから起こして」
そう言うと、彼女は手を差し伸べた
だが、手も伸ばせない
「ごめん。無理」
彼女はため息をつきながら俺の手を持ち体を起こす。
その間にも冒険者はどんどんギルドを出て、そして受付の子も帰る準備をした
「それでは、私はこれで。良い夜を」
そう言い去った。
あ〜の子は何を期待しているんだ?
そんなお楽しみなんて無いぞ。
すると美咲が口を開いた。
「ねぇ?ご飯どうする?私は動けるけど
あんた動けないでしょ。」
確かにそんな時間だな。でも、今の俺は手も動かせる気がしないから食べることがほぼ出来ないような気がする。
すると、結構離れたドアが開いた。
「安心してください。鳴海さんは私が食べさせますから」
再度登場フォリアだった。
「あれ?帰ったんじゃなかったのか?
と言うか俺に食べさせる以前に
まず、作るところがないから」
「心配ご無用です。このギルドには水も出ますし、火も使えます。料理ができる快適なギルドです!!」
胸を張って言われた。
火と水が使えるなら、飲食できるカウンターも作ってもらいたいもんだ。
俺はテーブルに移動されてそこで待つ事にした。
そして、数分後
美咲とフォリアは扉から出てきた。
その手には美味しそうな料理が皿に乗っている。
「お待たせしました!!鳴海さんのために精一杯の愛情を込めました。
こっちの料理とこれは私が作って、
あとは美咲さんが作りました。」
そして、机の上に並べ全員が座り
いただこうとしたが
突然、「"我々は今か・・・」
「美咲!!今はいいでしょ。」
と俺は止めた。これを他の人に見られるのは中々キツイ。
フォリアはもちろん何があったか分かっていない
「それじゃあ気を乗り直して・・・
いただきます」
俺も手をわさせようと思い腕を動かして見たらなんと動かせた。
「おっ!戻ったこれで食べれる。」
「えっ〜、治ったんですか?せっかく
カップルみたいにあ〜んって出来そうだったのに、ショック…」
と落ち込んでいる。
そして、全員食べ終わると美咲が
「じゃあ、鳴海。後片付よろしく」
続けてフォリアも
「そうですね。あ〜ん出来なかったし」
と椅子から立ち上がりどこかへ消えた。
「えっ?みんなマジか…」
俺はみんなの皿を持ってキッチンまで行った。
そして、全員分の皿を1人で洗う。
なんか、これ可哀想だって誰も思わないのかな?
1人で虚しく皿洗いをした。