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1.~酔いどれ殺人~

作者は酒を飲みながら話を書くので不定期更新です。土日更新多いかもです。

今日もまた自由な日々を送っていた。

朝早く目覚め、パンを齧り、早朝にはランニング、シャワーを浴びてビールを飲みながら趣味の読書に明け暮れる。

朝だし暮れるとは言わないか。


閑静な住宅街のある賃貸マンションに1人暮らししていた。


仕事とかは特にしてない、バイト位ならあるが…と言っても学生だしな。


単位も卒業するには問題無い位に取得しているし残っている授業も必修科目を残すのみで、

就活も済んでしまってさしてやるコトがない

のだが、高校時代の部活のおかげで早朝に起きるのも苦ではない。身体に染み付いた習慣により自然と朝早く起きてしまう。

これだけ時間が有り余っているので何かをして見たいとも考えていたが、大学に入ってからは堕落することも覚えてしまっていた。

…そして夕方になって目覚めた。

時刻を見て、映画を観ながら今日はこのまま朝まで起きていようかと考えていた時、携帯のバイブ音が鳴る。


友人の沢渡浩平から連絡が入っていた。

今から趣味を楽しもうという時に間が悪くも、男子学生にとって嬉しい誘いが記されていた。


『こーへい』

今ひま!?

どーせ暇だよな?19時から女の子と飲み会だから集合ね*\(^o^)/*

by愛の伝道師より(はぁと)


………。


(い、行くに決まっとるやろがーーっ!)


さて、どうやら合コンという男子学生にとってもはや狩場になりつつある集い、

待ち合わせ時間まであと1時間ほどだ。

余裕を持って行動出来る範囲だったが、

愛の伝道師だか電動コケシだかにそそのかされて言ったのが間違いだった。


動物が2匹、宇宙人が1人、虫が一匹。


いったいなにさせる気だこいつ俺はムツゴロウじゃねえ。


毒づきながら半ばヤケになって飲んだ、ここまですればペットみたいでかわいく写るんじゃないだろうかと期待もした。酒の力を借りたとしても、それは実るコトもなく、目の前に写し出された宇宙人とカラオケ店に取り残されて絶望する。

あわやキャトルミューティレーション?

ヒューマンミューティレーションされかけるも、命からがら逃げ帰った訳だった。単に迫られただけなのだけれども、自分にとって興味のない人間からの好意というものは、不快の一言で片付く。これが肉食系女子というものなのだろうか。


友人達も各々逃げ帰ったのだろう。

すまん、と一言メールにあった。


フラフラと千鳥足で帰路に着き、夜の静けさと冷たい空気を楽しみながら歩いていた。

帰り道の道中には石階段と公園を通るルートがある、酔い覚ましにいつもその辺りを歩くのだが、階段の中腹あたりにフラフラと揺らぐ影が見えた。


近くまで階段を上がって行くと、屈んだ状態の男を発見する、どうやら平日の夜遅くまで飲んでいたようで嫌悪感の出る音が聞こえている。


上司に付き合って飲まされたのかはたまたストレスの捌け口に浴びるほど飲んでしまったのか…サラリーマンは大変だ。


やはり、びちゃびちゃと音が聞こえてくる、

いやコレは吐いてるよねー、とか考えながら階段を素早く通り過ぎようとした時。


ゆっくりと俺の方へ振り返る。


その時ハッキリと見てしまった。


犬が喰われていた、犬の腑をだらしなく口からぶら下げこちらを振り向き男は俺に向かって襲い掛かってきた。


声にもならない声を発しながら俺の腕に噛み付いてきた。


とっさに左腕を出して塞いでしまった事で噛み付かれた形になってしまった。


パニックに陥ったおれはがむしゃらにそいつを蹴ったり殴ったりした、ひるんだ一瞬、蹴り飛ばしてしまった。


ゴロゴロと石階段を転がり身体の一部は曲がったりしながら下まで転げ落ちそして動かなくなった。


あまりの異常事態に混乱し、その場を走り去ってしまった。


あれ、俺、人殺しちゃった?

記憶の混乱が激しい、恐怖のせいか、さっきまでフラフラ歩いていたのが嘘のように全力で走っていた。


部屋までたどり着いた俺は吐き気に襲われトイレで吐いた。泥酔状態であれだなけ走れば気持ち悪くもなる。

ひとしきり吐いた後は今日の出来事を記憶から消したいがためか、直ぐに眠ってしまった。

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